秋の星座シリーズ  -その2- ペガスス座(2)

今日は良く晴れて気持ちのよい秋の一日でした。

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この連休はかなりの人出のようで、あちこちで大渋滞。

スタパに来られるゲストもかなり苦労されている方が多いようです。

夕方までは良い天気で、久々に気持ちよく月の写真を撮ることが
できました。

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でも観察会の時刻にはまたもや雲・・・・

今年は呪われているのかも知れない・・・という気がしてきますが、
そんな気持ちを吹き飛ばすつもりで秋の星座シリーズを続けます。

今日はペガスス座の続きです。

ペガスス座が南中する時に南の空を見上げると逆さまに見えます。

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「何で逆さまなんだろう?」とズッと思っていたのですが、調べても明確な
答えを見たことがありませんでした。

ある時地面に寝転んで星空を見上げているときに「ああ、そうか・・!」と
合点が行きました。

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古代エチオピア王国物語の主要配役(アンドロメダ、ペルセウス、カシオペヤ、
ケフェウス)を正立する(頭が上になる)ようにして見るとペガススも成立して
南天を見上げたときに逆さまだったのが気にならなくなります。

さすがに南に低いところにあるくじら座だけは南を見た時に正立していますが、
それ以外は絵巻として星座の上下を合わせて作ったのではないかと思い当たった
というわけです。

この謎が解けたのはわりと最近ですが、その時はとても嬉しい気分になりました。

さて日本付近の緯度では逆立ちのペガスス座ですが、南半球(南緯35度付近)
では、こんなペガスス座を見ることができます。

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北の夜空を走るペガスス・・・

いつか見に行きたいと思っています。

星座絵をご覧いただいてわかるとおり、ペガスス座は上半身のみが
描かれていて下半身がありません。

おうし座も下半身が描かれていないのですが、こちらは下半身が海に浸かって
いるという設定なので違和感がないのですが、ペガスス座については特に
その理由が明確になっていなくていろいろな説があるようです。

神様が空に上げようとしたとき下半身が隠れていて、そのまま上げてしまった
とか、あまりに早く飛びすぎて後ろ半分をどこかに置いてきてしまったとか、
実はペガススは後ろ半分がとても貧弱な生き物で星座にするにはかっこ悪すぎ
たのでごまかしたとか・・・

でも一番有力な説は、全身を描けるような良い星の並びがなく、無理矢理
作ったとしても星座の面積が大きくなりすぎて他の星座とのバランスが取れなく
なってしまう・・・というのがもっともらしいです。

ペガスス座は上半身だけでも充分名作と言える星の並びをしていますし、
それだけでも全天で7番目の大きさのかなり面積の大きな星座です。

下半身がなくても充分な存在感があるので良しとしたのではないかと思います。

さて、存在感という意味でペガスス座のすぐ隣にこうま座というとても小さくて
存在感の薄い星座があります。

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ペガスス座の鼻先に当たるεのすぐ西側(南中時には右側)にあるのですが、
目立たないのも当然、星座を形作る一番明るい星でも4等星、他は5等星で
しかも面積は全天で一番小さな南十字座に次いで2番目の小ささです。

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星座絵を見るとペガススに隠れるように顔だけしかありません。

ペガススに子供がいたという話もありませんし、ハッキリした神話のエピソードが
あるわけでもないのでどさくさにまぎれているという感じが強いです。

それでも現在の星座の基礎となったプトレマイオスの48星座(2世紀に
作られた)の中には含まれていますので、歴史だけは古いです。

ペガスス座とセットで紹介しないと存在感が薄く、見るべき天体もないので
きっと紹介する機会を逃すと思いましたのでここで紹介しました。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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