スタパ周辺の森や林ではではすっかり緑が生い茂り、見とおしが悪くなって
いるのですが、所々野生のツツジやフジの花がきれいに咲いていて、目を
楽しませてくれます。
さて今日も「超々入門・・光学・・」の続き・・
昨日はホイヘンスの原理について説明しましたが、今日はいよいよこの原理を
使って屈折が起こる仕組みを解説します。
屈折という現象は光が通過する途中で、違う物質の中に入るときに起こります。
たとえば、真空中(ほとんど空気中も同じですが)を通過する光が、ガラスに
入るとスピードが(遅く)変化します。
密度が変わることにより光速が変化するわけです。(スピードの変化の度合いは
密度だけではないですが・・・)
このスピードの変化をホイヘンスの原理で考えると、屈折の仕組みがわかり
やすく説明できます。
下の図で光は境界面に対し左上から射し込みます。(ここで波面は点線で
示しています。)
ここでは境界面より上は空気(≒真空)、下がガラスだと思ってください。
境界面より上の素元波(昨日のブログ参照)はそれぞれt秒という時間に次の
波面まで進むスピード(A)で境界面にぶつかります。
はじめに境界面に到達した一番左の素元波は、次のt秒には境界面より下の
ガラスの光の伝達スピードで、それまでよりゆっくりとBだけ進みます。
そのt秒の間に中央(左から3番目)の光線はAの幅を進み境界面に到達します。
ここからまた素元波が発生しますので、この点と一番左の光線が作った素元波の
接線が波面になり、この波面に対して直角に光は進むことになります。
従って境界面より下では光が屈折され、境界面の上側より深い角度で光が進む
ことになります。
ここで A/B は空気中の光のスピードと、ガラスの中の光のスピードの
比ですが、屈折の度合いを示す数値ですので「屈折率」という言葉で表しています。
屈折率が大きいほど、光を大きく曲げることのできる材質であるというわけです。
少し難しかったかも知れませんが、じっくり考えて頂ければ分かると思います
ので、ぜひよーく考えてみてください。