超々入門 天体望遠鏡光学 番外編コラム-双眼鏡をバラす-

ここのところ雲の多い日が続きます。

 

超々入門 天体望遠鏡光学 今日は少し趣向を変えて、番外編コラム
-双眼鏡をバラす-と題して、今日は古い双眼鏡をバラバラに分解する過程を
お見せします。

双眼鏡というのは一度バラすと、素人には元通りに組み立てることができなく
なります。(専用の測定器なり工具がないとダメです。)

今回壊すモデルは数十年前のC級品で、子供たちのおもちゃになっていた
ものを捨てるというので、それならもったいないというわけで、双眼鏡の
構造を理解して頂くのに良さそうなにで、バラす過程をブログで紹介する
ことにしたわけです。

ですから、よい子は決してマネをしてはいけません。

さて、それでは分解開始!

まず、対物レンズのセル(レンズを収める部品をセルといいます。)を押さえて
いる化粧リングを外します。

 

ネジリングを緩め、

 

セルから対物レンズを外します。

 

次に、接眼レンズの化粧リングを緩め、接眼レンズを外します。

 

両側を外すと

 

この状態で双眼鏡(すでに双眼鏡ではないですが)をのぞくと

 

むこうは逆さまに見えます。

双眼鏡は望遠鏡の一種なのですが、天体望遠鏡のように逆さまに見えないのは
双眼鏡の中に、このように光を倒立させる仕組みが組み入れられているから
です。

逆さまにするためにどのような部品が入っているのでしょうか?

さらに分解を進めます。

対物側の部品をドンドン外します。

 

左から合焦アームの取付ビス外し → 合焦アーム取り外し → 合焦リング外し

接眼部側の部品もドンドン外します。

 

左からフロントカバービス外し → 対物セル外し → フロントカバー外し

ほとんどバラバラ状態・・・

 

筐体の中からは板バネで押さえられたプリズムが片側に2個ずつ入っています。

 

これで完全にバラバラ?

いえいえ、まだ接眼レンズをバラしていませんでした。

 

ネジを緩めてレンズをバラすと

 

2枚の片凸レンズが向き合わせで入っていました。(しかも対物側は樹脂レンズ
でした・・・)

 

いくら古いC級双眼鏡だとはいえ、接眼レンズが樹脂を使ったラムスデン式
(これ接眼レンズとしてはこれ以上安くできないレベルです。)とは恐れ入り
ました。

以上で完全にバラバラ、レンズとプリズム以外は不燃ゴミで廃棄となりました・・・

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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