いよいよ梅雨も終わりか、季節の変わり目の日に見える(というスタパで不思議なジンクスのある)虹が見えました。
夜にはまずまずの天候で月の写真も撮れました。
これで梅雨明けだと良いのですが・・・
さて星景写真入門が続きます。
今日も「3.星景写真に必要な機材」 の続きです。
5)セロテープ
ほとんどの星景写真ではピント合わせをマニュアルで合わせます。(カメラ側で無限遠に合わせてくれる場合もありますがレアケースです。)
最近のオートフォーカス対応のレンズはマニュアルにした場合ピントリングがとても軽く回るので、ピントを合わせてもほんの少し手を触れただけでピントが狂ってしまうことが多いです。
せっかく渾身の一枚を撮ったつもりが、後で拡大するとピンボケでガッカリすることが本当にあるのです。
そんなことが無いようにピント合わせをしたらセロテープでピントリングを固定すると安心してその後の設定や構図あわせができます。
セロテープだと粘着力が強すぎるとか、跡が残ることがあるので最近ではマスキングテープや養生用のテープを使うのが良いとされています。
カメラのバッグにぜひ忍ばせておきたいアイテムです。
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6)屋外用座布団orマット
私のスタイルだと撮影時に三脚をあまり高くしないので、構図を取るときは這いつくばるようにしてカメラを覗きます。
このとき地面にお尻を着けたり、膝を立てる姿勢が多いのですが、何も無い状態でその姿勢をとれば服が汚れますし、お尻や膝が痛くなります。(冬ならそれに冷えが加わります。)
屋外用の座布団やマットがあると、服を汚さずとても快適に作業ができます。
撮影が長時間に及ぶときには座って星を見上げることもできます。
三脚とセットで持ち歩くと良いです。
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7)結露防止ヒーター
この先は少しマニアックな世界です。
カメラを外に長時間おいていると、季節にかかわらずレンズに露がおりて曇ってしまう事があります。(気温や湿度の関係で一年中発生します。)
少しでも曇ると途端に星の写りが悪くなるので注意が必要です。
原理的には気温よりもほんのわずかでもカメラやレンズの表面温度が高ければ結露しません。(氷の入ったグラスには結露しますが、暖かいお茶の入った茶碗には結露しませんよね。)
なのでレンズの周りにヒーターを巻いて暖めてあげれば良いわけです。
普通のお店ではなかなか入手できませんがネットで探すと購入が可能です。
車のバッテリー(12V)などから給電する物や、最近ではUSB充電用バッテリーを使う物も入手可能です。
特に深夜過ぎに結露がひどくなることが多いので、「一晩中撮るぞ!!」などと気合いの入ったときはぜひ欲しいアイテムと言えます。
電池式のカイロでも代用が可能で、カイロを適当な帯状のヒモで縛り付けるだけでも効果があります。(あまり長時間は持ちませんが・・・)
身体に着ける使い捨てカイロ(ほっかいろなど)は外気にさらすとすぐに冷えて使い物になりませんのでお間違いの無いよう・・・
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8)ソフトフォーカスフィルター
デジカメで星空を写すととてもシャープに星が写り、微光星まで針の先で突いたように細かく写ります。
細かく写るのは良いのですが、明るい星と暗い星の差が分かりにくいという欠点もあり、星座を分かりやすく見せたいときには却って困ることがあります。
ソフトフォーカスフィルターを使うと明るい星の周りににじみがでて星座を分かりやすく表現してくれます。
まずはフィルター無し
次にフィルターあり
同じレンズとカメラ、同じ露光設定でこんなにも星の写りが変わります。(拡大して見てね)
好みの問題もありますが、分かりやすい作品にするためには欲しいアイテムです。
以上で「星景写真に必要な機材」の項が終わりで、次回からは実際の撮影編に入ります。