今日の昼間は雲の多い天気
でも夜にはまあまあに天候になって、天の川も雲間からみることが出来ました。
さて昨日、原村で仕入れた日の出光学の双眼鏡(A4:5×20) 8台は以前からスタパにあった、同スペックのAシリーズ6台と合流しゲスト1人に1台ずつ貸出体勢が整いました。
従来から各客室に1台10×50を配備していたのですが、重くて大きいのでお子さんや女性には使いにくいですし、全員がそれを振り回すのも何だか少し怖い感じがするので、Aシリーズで皆さんに楽しんで頂こうという趣向で今日から実戦投入です。
せっかく現在進行中の「双眼鏡で星空観察入門」を連載中ですので、スタパのゲストにも双眼鏡で星を楽しむことを伝えられたらと思います。
さて「双眼鏡で星空観察入門」、今日は「天文用の双眼鏡選び」の続きです。
5.天文用の双眼鏡選び
5-2.具体的な選び方
これまでのお話で、自分が購入しようと考える双眼鏡の仕様や予算はだいたい決まったでしょうか?
ここでは具体的に双眼鏡を選ぶときのコツを紹介します。
基本は何より現物を覗いてみて自分が気に入るものを選ぶということです。
現物をじっくり覗かないで買うのは正直なところ全くお奨め出来ません。
双眼鏡を選ぶときには、カタログデータでは見えない フィーリングというか使用感と言った部分のほうが凄く大事になり、現物を触ってみないと分からないことが結構多いからです。
人によって判断基準が様々で、例えばピントリング調整の堅さ(軽く回るか、渋めの周り方をするかなど)によっても「こんなに柔らかくては却って(ピントが)合わせずらい」とか「こんなに渋いのは疲れてイヤだ」などと見え味とは別のところで購入可否の判断がされることもあります。
デザイン上の好き嫌いもあるでしょうし、手触りや、フィット感など見え味とは全く別のところで機種選びの判断がされることもあるからです。
ここでは参考として私が良い双眼鏡と思う判断基準の話をしたいと思います。
私が「良い」という判断をする基本がこれ・・・
別にふざけているわけではありません。
実際に双眼鏡をのぞいたときに、いかにこの写真のような見え方で倍率だけが掛かってストレスなく見えるようになるかが重要だと言うことです。
ふだんあまり双眼鏡を使わないかたから見ると、ピンと来ないかも知れないのですが、双眼鏡を長く使うと、いかにストレスなく使えるかという事が非常に重要になることが判ります。
双眼鏡を通してみたときに、色がずれて見えたり(例えば黄色っぽい感じがするなど)、暗く感じるようでは気分が良くありません。(目が順応するのにストレスがかかります。)
また、接眼レンズの対する瞳の位置(アイポイントといいます)の寛容度が充分に広くて、少しくらいずれていても視野がケラレたりブラックアウト しないものがよいです。
そうでないと、常にアイポイントの位置に気を遣いながらのぞかなければならず疲れます。
もちろん重さや、バランス、持ちやすさなども微妙に使いやすさに関係します。
つまり、上の写真のように手で輪っかを作ってのぞいたときのように、軽くてラフにのぞけるのに、視野周辺までシャキッと見える・・・ というのが理想だと思うわけです。
最近の双眼鏡はかなり良くなってきて、ある程度の金額(5~10万円クラス)の機種だと各メーカーの見え味にはそう驚くほどの差がなく上の基準を満たすものが多いです。
もちろんメーカーによって味付けが微妙に違うので好き嫌いは分かれますし、相性のようなものもあって、覗きやすさに対する評価が分かれたりします。
20万円クラス以上のする機種だとわりと万人受けするように作られているように思いますが、それでも(くどいのですが)、カタログスペックだけで決めずに自分の眼と身体で確認されることをお奨めします。
購入決定の最終段階にはぜひ現物を手にとって覗いてみて下さい。