今日も一日曇り空
スタパ周辺はすっかり秋色が濃くなっています。
さて今日も双眼鏡シリーズです。
9.双眼鏡で楽しむ星巡り
9-15.ペルセウス座二重星団周辺
はくちょう座のデネブからとかげ座とケフェウス座をかすめ、カシオペヤ座からペルセウス座に抜けるいわゆる「秋の天の川」は夏の天の川とはまた違った見え方をします。
夏の天の川ほど濃くはないのですが、双眼鏡で眺めれば明るめの星も多くてざらついた感じが強く「圧巻」とか「きれい」という表現がピッタリくる領域です。
ABK048 38 ペルセウス座 二重星団(h-χ)周辺の宝石箱 分類:散開星団・星列群
ペルセウス座の二重星団は8/17の本シリーズ(20)ですでに紹介していますが、小さな双眼鏡から大望遠鏡まで、様々な望遠鏡で楽しめる対象です。
星座の位置関係は下の写真の四角で囲ったあたりです。
ペルセウス座の二重星団というのは望遠鏡発明以前は普通の星の二重星だと思われていて星の名前として「h」と「χ」(カイ)という符号が付けられていました。
望遠鏡で見てはじめて、それぞれが星団だということが判ったので二重星団とか現在でも「h-χ」(エイチ-カイ)と呼ばれています。
上の写真でも四角の枠の右上のほうに二つの星のかたまりがあるのがわかると思います。
あまりにも有名な対象で星を見る人ならだれでも知っているレベルの星団です。
有名すぎることもありますし、二重星団に気を取られすぎて、二重星団を見るだけで充分にきれいなので満足してしまって、これまでその周辺をじっくり観察したことがありませんでした。
(望遠鏡派の人はそういう方が多いのではないかと思うのですが・・・)
でも「星群・星列」的な目で見ると・・・
まるで宝石が二つさがった首飾りに見えてきます。
さらにこの周辺を良く見ると、まるで宝石箱をひっくり返したかのようにたくさんの
星群・星列があります。
首飾りのすぐ下にはブローチかイヤリングのような星列があります。
また、左下にはティアラのような星列があって、本当に豪華な宝石箱を覗いて
いるような感覚になります。
(このティアラと前節ABK046のツリー星列は隣接した状態の位置関係です。)
この付近を「二重星団(h-χ)周辺の宝石箱」と呼ぶことにします。
この周辺にはまだまだたくさんの星群・星列があります。
たくさんの方に宝探しをして頂きたい領域です。
こんにちは。星の並びの話し楽しく読ませていただいております。
「首飾りのすぐ下にはブローチかイヤリング…」と見られましたか、私は「めだま親父」とか「人間」とか呼んでいます。実視野2.6°くらいで見るとちょうど一杯に見えると思います。
それから、どこかの章で北極星をエンゲージリングと呼ばれていましたが、もう少し引いて見ると「ハート形に見えませんか?」
観望会などで、一般の方に双眼鏡(16~25倍くらい)をのぞいてもらって「ハートに見えたら幸せになれるかも?」と言って見てもらって、お客さんが「見える」と言われたら「一番明るい星はダイヤの婚約指輪に見えませんか?」と案内すると喜ばれます。
六甲山さま
貴重な情報のコメントをありがとうございます。
本シリーズでは入門向けで手持ちの双眼鏡(口径20~50mm、倍率は5~10倍、実視界10度~6.5度程度)での
見所紹介をメインとしています。
大口径・高倍率の機種ですと星の数や視界の広さがだいぶ異なりますので、また違った世界広がってきますよね。
(「イヤリング」→「目玉親父」・・・・確かにそう見えなくもないですが・・・(笑))
いろいろな見立てがあって当然と思いますし、そういうのをたくさん集めて皆でワイワイやるというのが
本シリーズの最終目標でもあると思っています。
見所紹介として将来的には双眼鏡のクラス別や、空の環境別(都会か田舎か)などで幅を広げられたらよいなぁ・・・
と考えています。
今後ともよろしくお願い致します。