双眼鏡で星空観察入門 (46)

今日も一日雲の中で連休だというのに夢の中に居るような、目の覚めない1日でした。

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さて久々ですが「双眼鏡シリーズ」です。

9.双眼鏡で楽しむ星巡り

9-23. カシオペヤ座周辺(2)&ケフェウス座周辺

ABKナンバーが少し前後しますが素材が準備できずに飛ばしていたカシオペヤ座周辺の星列を紹介します。

ABK049 カシオペヤ座 β星(カフ)千鳥足星列 分類:星列

カシオペヤ座「W」の西側(写真では一番左側)のカフ周辺には面白い星列がいくつかあります。

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双眼鏡でカフを見ると、カフからスタートして南(北極星の方向と反対)に向けて微光星がヨタリ、ヨタリと連なっているのが見えます。

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約2度ほどの長さの星列なので低倍率の双眼鏡だと見逃しそうですが、よく見ると本当に千鳥足の足跡のようにヨタヨタした感じの星列で面白いです。

カシオペヤ座「カフの千鳥足星列」と呼びます。

20倍前後の倍率で見たほうが面白いかも知れません。

(この星列はオーナーブログにコメントを下さる「六甲山」様のご紹介です)

ABK050 カシオペヤ座 NGC7789(散開星団)の白い瞳星列 分類:散開星団・星列

カシオペヤ座「W」の一番西側に位置するカフ(β星)から伸びる千鳥足星列(ABK049)が見えたら、その少しだけ西側(写真では左側)にある散開星団NGC7789が同一視野に見えるはずです。(千鳥足星列もNGC7789も天の川が見えるくらいの条件でないと見えないかも知れません。)

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このNGC7789はメシエ天体に入っていないのが不思議なくらい大きくて明るい天体なのですが、小さな望遠鏡では星雲状に見えるほどもの凄くたくさんの微光星で構成される散開星団です。

スタパの40cm望遠鏡では(条件の良い日には)ゲストから歓声が上がる天体のひとつと言えるほど見応えのある天体です。

双眼鏡でこのNGC7789を見ると丸い星雲状に見えるのですが、目の形にこの星団を星列が取り囲んでいます。

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白い瞳をした目がこちらを見ているようでドキリとします。

「NGC7789の白い瞳星列」と呼びます。

ABK068 カシオペヤ座 1・2番星「ラッキーセブン」星列 分類:星列

カシオペヤ座とケフェウス座の境界付近にある面白い星列です。

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「2」の円内にあります

カシオペヤ座1番星と2番星を含んでちょうど英数字の「7」形に6~7等星の星が並んでいます。

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かなり有名な星列で「Lucky7」と呼ばれて多くの方があちこちで紹介されています。

ただ形がきれいで有名なわりには暗い星が多いので、条件の良い場所でないと見つけづらいかも知れません。

(この星列はコメントを下さった「やっさん」様のご紹介です)

ABK051 ケフェウス座 ソムリエナイフ星列 分類:星列

ラッキーセブンのすぐ北側(ABK043で紹介しているケフェウス座の星群の外れあたりになります)にはわりと目に着きやすいほぼ一直線に並んだ星列があります。

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「3」の円内

この一直線の中間あたりから丸で螺旋を描くような星列が続きます。

ブタの尻尾星列と呼んでも良いくらいなのですが・・・

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見ようによってはワインの栓を抜くための「ソムリエナイフ」のように見えます。

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ここはきれいにまとめて「ソムリエナイフ星列」と呼びます。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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