双眼鏡で星空観察入門 (51)

今日も八ヶ岳ブルーな一日

161206fuji

夜ももの凄い星空でしたが、夕刻の月は気流が悪くて何とも締まりの無い写りになりました。

161206moon_2486

さて「双眼鏡シリーズ」の冬バージョンが続きます。

9.双眼鏡で楽しむ星巡り

9-28 ふたご座付近

ABK076  ふたご座 ι(イオタ)星中華鍋星列 分類:星列

ふたご座周辺にもたくさんの星列が見つかりますが、そのいくつかを紹介しておきます。

161206_130226gem_5438

ふたご座のカストルとポルックスの周辺を双眼鏡で見ると、わりと明るめな星がたくさん視野に入ってきます。

120227Gemalfa_5308

肉眼でもカストル・ポルックスと正三角形を作るあたりに星があるのがι星なのですが、双眼鏡では中華鍋か手押し車のような星列を見ることができます。

ちょっと目立つ星列ですので、ι星中華鍋星列とよびます。

ABK077  ふたご座 M35と王冠星列 分類:M天体、星列

ふたご座の星座絵でお兄さんのカストルの足下のあたりというのは天の川に足を踏み入れた感じになっていて、たくさんの微光星があります。(上の写真ではわかりにくいですが・・・)

このつま先のちょっと上あたりにある星のかたまりが散開星団M35です。

冬に見える散開星団の中でも屈指の規模のものですので、双眼鏡で見ても星雲状ではなく、星の集団であることがわかるほどの天体です。

それでも星団として見え方を楽しむなら望遠鏡で見たほうが楽しいので、ここでは双眼鏡ならではの楽しみを紹介しておきます。

161206abk077_0500_1

上の写真で黄色線でつなげたようにM35とふたご座の足下の星2つをつなげるように、微光星が数珠つなぎに並んでいる様子がわかります。

ペルセウス座の二重星団もこれと同じように星が並んで首飾りかティアラのようになっていたのですが、こちらのほうが鎖の部分がズッと豪華な感じです。

こちらはティアラというより王冠といった重厚な感じがします。

「M35と王冠星列」と呼ぶことにします。

ABK078  ふたご座 λ(ラムダ)星 観音像星列 分類:星列

ふたご座の星座絵で弟のポルックスの手の先あたりに当たるλ星付近を双眼鏡で見ると、λ星を起点に微光星が点々と意味ありげに連なっているのを見ることができます。

161206abk078_0502

ローブをまとった人型であたまが尖っているように見えるので、国民的妖怪アニメの「ねずみ男」にも見えるのですが、頭頂に輝星があることから観音様という見立てが適切な気がします。

キリスト教徒ならば神の子を抱く聖母マリアを想像するかも知れません。

私は仏教徒なのでλ星 観音像星列と呼ぶことにします。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
カテゴリー: 双眼鏡, 天文関係 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください