今日も素敵な八ヶ岳ブルー。
昼間は少し雲がありましたが、午後にはほぼ快晴!
瑞籬山の近くを昇る月が見られました。
夜も快晴でしたが、さすがに月が明るすぎて、星見には少し苦しい状況です。
もちろん月の写真は撮るのですが・・・・
今夜は恐ろしくシーイングが悪く、まともにピント合わせができないほどの状態です。
(なんとなく寝ぼけた写りなのに月の縁がギザギザになっています。)
それならばということで、以前から狙っていた地平線上に昇ったばかりのシリウスを動画で撮ってみることにしました。
上の写真くらいの高さに昇ったばかりのシリウスに望遠鏡を向けると、もの凄く面白い光景を見ることができます。
「百聞は一見にしかず」なので下の動画をご覧下さい。
40cmシュミカセ直焦点+E-M10(ISO1600)にて動画撮影
なぜこんなことが起こるのかというと・・・・
・シリウスに限らず昇ったばかりの低空にある天体の光は大気の中を非常に長い距離通過してきます。
・夕日や昇ったばかりの月が減光され、赤く見えるのと同様、星の光も弱まり赤くなります。
・でもシリウスはとても明るくて、青白い光の星なのでそれほど赤くなりません。
(普通の星は減光されて見えないですが、シリウスは充分に明るいので見えます。)
・大気の中を長い距離通過することにより、大気の揺らぎや温度差により光は激しく分散されます。
・一種のプリズム状態になっているのですが、揺らぎにより色がコロコロ変わって見えます。
・面積のある太陽や月ではこのような現象はほとんど観察できませんが、限りなく点光源である星の光ではこういった現象が起こります。
・シリウス以外の恒星でも起こるのですが、シリウスは恒星の中でも圧倒的に明るく(しかも青白いので)、この現象が見えます。
・そして気流が激しく揺らいでいる日ほど、また低空(5°以下)にあるほどこの現象がハッキリ見えます。(なので気流の悪い今日、撮影したわけです。)
まあ学術的にどうという意味があるわけではないのですがね・・・
ちなみに同時刻(少し高く昇った)オリオン座のリゲルとベテルギウスの動画もアップしておきます。
気流がとても悪いので点に写らずチャカ着いていますが、色の変化はほとんど無いのがわかると思います。
ベテルギウスに至ってはオレンジ色で光るだけであまり面白くないですね。
低空のシリウスの見え方がいかに劇的であるかわかると思います。
低空のシリウスを見られる機会があったらぜひ望遠鏡で眺めてみて下さい。