今日の天候はゆっくりと回復方向。
昼間は曇り空でしたが、夜には雲が切れて月を見ることができました。
でも、それにしてもシーイングが悪くて月の縁が凸凹しています。
さて「ゼロ星」シリーズ、今日は冬の星空解説です。
(この先しばらく、冬・春・夏と季節外れの星座解説が続きます。)
第5章 四季の星空解説
5-2. 冬の星空解説
5-2-1. 冬の大三角
冬の星座といえばなんと言ってもオリオン座だと思います。
世の中「オリオン座だけは分かる」という方が凄く多いので間違いないでしょう。
でもせっかく豪華な冬の星座ですので、オリオン座しか分からないのはとてももったいないです。
オリオンの右肩にあるベテルギウスと、おおいぬ座のシリウス、そしてこいぬ座のプロキオンを結んだのが冬の大三角です。
この3つの星は都会でも見つけることのできる星ですので、オリオン、おおいぬ、こいぬの3つの星座が分かったことになるんです。
星座探し入門の第一歩としてまずは冬の大三角をぜひ見つけて頂きたいです。
ところで上の写真で三角のなかを雲のようなものが縦断していますが、これは天の川です。
夏の天の川に比べてこのあたりの天の川はとても淡いので、肉眼では見えにくいことが多いです。
空の澄んだ場所で、月のない夜ならばうっすらと見ることができるのです。
5-2-2. 冬のダイヤモンド
冬の星座たちというのはとにかく明るい星が多く、派手な星空を見せてくれます。
1等星以上の明るさの恒星は全天で21個あるのですが、上の写真の中にはそのうちの7個が写っています。
赤道付近まで南下しないと見えない1等星もありますので、ここだけで7個というのはかなりの集中度といえます。
この中で特に有名なのはオリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンで形作る冬の大三角ですが、最近はベテルギウス以外の6個の星を無理矢理つないで、いびつな六角形を作り冬のダイヤモンドと呼ぶようになりました。
右下のシリウスから時計回りに、プロキオン、ポルックス(ふたご)、カペラ(ぎょしゃ)、アルデバラン(おうし)、リゲル(オリオン)で作る六角形です。
実際の空で見るとあまり大きすぎて目に入りにくくて、大三角のほうがピンと来るようにも思えるのですが、クリスマスを前にしたこの時期、プレゼントに困った人が考え出した苦肉の策なのかも知れません。
この冬、奥様や恋人に夜空に浮かぶ超巨大ダイヤモンドのプレゼントはいかがですか? (^_^;)