ラプトル&アトラス60を赤道儀に改造してみた その2

今日は台風21号の本州縦断で強い風雨の一日でした。

カメラを持って外に出ることもままならず今日の風景はなしです・・・

さてラプトル&アトラスの架台を赤道儀に改造する話の続きです。

架台側のねじ穴加工とカメラ三脚の準備ができたらこんな感じに組合わせます。

ほとんど横倒しのような状態なのであまり格好が良くないですし、専有面積が大きくなりますので、集合住宅のベランダなどでの使用は難しいかも知れません。

また赤道儀として快適に使用するためには赤道儀使用時の『要』ともいえる極軸合わせをしなければなりません。

望遠鏡を大きく傾けたのは架台の水平回転軸を天の北極(概ね北極星の)方向に向けるためです。

望遠鏡の使い方の本を見るともの凄く精密に極軸を合わせる方法が解説してありそれを見ただけで「赤道儀は難しい・・」と挫折してしまう人が多いのですが、わりとラフに目分量で設置するだけでも経緯台よりはかなり追尾が楽になります。
(精密な極軸合わせは長時間や望遠での写真撮影以外はそれほど必要がないです。)

100倍以上の倍率で長時間追尾したい場合には、傾斜計と方位磁石(どちらもスマホアプリで対応可能です)を用意すると良いです。

まずは鏡筒を(通常使用時の)天頂方向に向けます。

傾斜計を鏡筒に当てて角度を見ながら三脚の高さを調整して観測地の緯度と同じ角度になるように調整します。

次に方位磁石で水平回転軸が真北を向くようにします。(写真では磁北との偏角を加味してやや東寄りに向けていますが、傾斜も方位も1~2度の精度があれば充分です。)

覗く高さがかなり低いですが地面に座り込んで見るようにすればそれほど無理な姿勢にはなりません。

望遠鏡の三脚を長く延ばせばもう少し高くすることは可能なのですが、三脚の強度やカメラ三脚との接合部の強度が不足して不安定になるためあまりお奨めできません。

この方式ですと鏡筒の対物側と接眼側のバランスがきちんと合っていないと使い勝手がとても悪くなります。(特に東または西に天体が低いとき)

リストウエイトを鏡筒に巻き付けてバランスを調整するようにします。

ラプトル60とアトラス60でリストウエイトの位置が違うのが分かるでしょうか?

接眼部で使う部品によっても変わることがあるので都度調整すると良いです。

ここのところ悪天候が続いていて、実際の星空で試していないのですがラプトル60でもアトラス60でもかなり快適に高倍率が使えると思います。

ここで紹介している赤道儀改造はメーカーの使用推奨範囲を大きく逸脱した使い方ですので、参考にされる場合はあくまでも自己責任であることをご理解下さい。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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