ポルタの教科書 (ポルタA80Mfはこう使え) その1

今日は晴れのち雪のち晴れ。

天候がコロコロ変わり面白かったです。

さて今日から新シリーズ「ポルタの教科書(ポルタA80Mfはこう使え)」をスタートさせます。

ポルタの教科書 序章

昨年(2019年)末に実施した「星空案内人養成講座」では、星空案内をする際ビクセンの【ポルタⅡ A80Mf】を基本機種として星空案内人に望遠鏡の使い方を習得してもらうことになりました。

【ポルタⅡ A80Mf】を用意し実際に演習を行ったのですが、初めての講座だったこともありテキストやレジメを準備せずに実施したため、少なからず混乱が生じました。

この反省を踏まえオリジナルなマニュアルを作っておこうと考え本シリーズをスタートさせることとしました。。

ポルタシリーズについてはこのブログでもたくさん取り上げていますし、たくさんの方がWebに情報を上げているので今さらという気もしますが、14年ほど【ポルタA80Mf】を使用して培ってきたノウハウを基に系統立てて説明してゆきたいと思います。

ポルタシリーズというのは「ポルタ式経緯台」と呼ばれる、ビクセンオリジナルの架台で(一般的には片持ちフォークタイプのフリーストップ+上下水平全周微動付き経緯台)すが、この架台をベースに様々な鏡筒を組合わせた製品群です。

2005年に販売が開始されましたが、途中「ポルタ」から「ポルタⅡ」にマイナーチェンジがありましたが、大きな変化無しに現在に至ります。

コラム「ポルタ」と「ポルタⅡ」の違い
「ポルタ」は専用三脚だったのですが「ポルタⅡ」には架台基部に黒い部品が付いており、ビクセンの標準的望遠鏡用三脚が使えるようアダプターが付属しています。
「ポルタ」以外の望遠鏡を使う気のない人にとってはあまり意味のないことですので本シリーズでは「ポルタ」と「ポルタⅡ」とくにことわりの無い限り区別しません。

現在では「ミニポルタ」、「モバイルポルタ」などの派生品も販売されていますし、海外メーカーからは明らかにパクりと思える製品がいくつか販売されていますので、ある意味入門用望遠鏡のお手本ともなっているといっても過言ではないでしょう。

中でも今回取り上げる「A80Mf」という口径80mmの屈折アクロマート鏡筒との組み合わせは、「ある程度本気で星が見たい」、「大人の初心者」向けの最初の望遠鏡として個人的にはベストな選択だと思っています。(子供が使ってはいけないというわけではないですが、一人で扱う前提だと大きさと重量が、小学生が気楽に使うのには少し辛いのでは思います。)

もちろん予算や、個々人のスキルや環境により別の選択もあるのですが、コストパフォーマンスにたいへん優れており、将来的に(マニアになっても)所有していたいと思えるところが推奨の根拠です。

使いやすさも秀逸で、この望遠鏡がまともに使えない人は、一生望遠鏡が使えるようにはならないのではないかと思える程です。

観察会の時にたくさんの人に望遠鏡を覗いてもらうシーンでは天体を追尾しやすい赤道儀がベターなのですが、「星のソムリエ八ヶ岳」ではより多くのメンバーに望遠鏡を扱ってもらい、たくさんの人に望遠鏡を覗いてもらおうという主旨で使う上でハードルの低い【ポルタⅡ A80Mf】を標準機種としています。

口径80mmの屈折望遠鏡と言うと、私が学生時代にはハイアマチュア向けの高級機で、とりあえずひととおりの観測がおこなえる機種で憧れのスペックでしたので性能的にもバカにできないものですが、今日では入門向けとして入手しやすい物になっています。

そんなわけで【ポルタⅡ A80Mf】は、これから「星を趣味にしたい」、「星を見せる人になりたい」という方には最低限ぜひ使いこなして頂きたい望遠鏡なのです。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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