ETX-90(鏡筒)で遊ぶ その8

今日も日中はまあまあの天候でしたが、夕方から雨。

日没後にわずかな時間だけ雲の切れ間から月が覗いたのですが夜はすっかり曇ってしまいました。

今日は旧暦7月7日「伝統的七夕」の夜。

雲の切れ間に見えた七日月を写しました。

さて今日もETX-90シリーズ。

このブログでは以前にも紹介しているのですが、鏡筒への銀巻き効果の話です。

反射望遠鏡の場合、入射する光束の多くが(幾何学的に)鏡筒の外周部に集中する傾向があります。

鏡筒の外表面からは放射による熱の発散が多く、鏡筒が外気温より低くなると筒内気流の乱れが大きくなります。(蓄熱体でもある主鏡からの熱対流よりも大きくなると言う説もあります。)

鏡筒外周部に熱反射フィルムを貼り付けると、放射冷却が抑えられるので筒内気流が改善されるようなのです。

このためスタパでは反射系鏡筒の多くに銀巻き加工を施しています。

用いるフィルムは「エマージェンシーシート」などの商品名で100円ショップなどでも販売されているものです。

パリパリしないとか、簡単に破れないなどの付加価値が付いたものもありますが、放射冷却をカットするのが目的で、必要以上に保温しないものの方がお奨めです。

銀巻きの具体的効果についてはいくつかの鏡筒で何度か試しているのですが、個人的には効果ありと考えています。

全く同じ鏡筒を2本用意してサイドバイサイドで見比べたわけではないので、プラセポ効果(気分的問題)を完全に否定できていないのですが、それでも従来よりも星の見え方(主にちらつき加減)が一段階落ち着いて見えて、高倍率が出しやすい感じがしています。

上の月の写真は銀巻きのETX-90で今日撮影したものですが、雲に邪魔されながら撮ったわりにはまあまあの写りです。(以前はETX-90ではまともに月が写らないとあきらめていたのですが・・)

おまじないみたいなものかも知れませんが、手軽にできる手法なので試す価値はあると思っています。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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