ケンコーSE-AT100Nをバラ(分解)す

今日も曇りがちの一日・・・

さて昨日スタパのSE-AT100Nが日周運動の自動追尾をしてくれないと書いたのですが、ネットで調べていたらロータリーエンコーダーのセンサの位置を調整すると直る場合があるらしいことが分かりました。

分解すればメーカー保証は受けられなくなるのであくまでも自己責任ですが、スタパのは元々ジャンクとして中古で入手しているのでダメ元でバラして見ることにしました。

水平回転軸のクランプと木ネジ3本を外すと中が見えます。

白い樹脂製のホイールギヤが目につきますがこの下側にギヤより一廻り小さい円盤が固定されています。

これがロータリーエンコーダーのコードホイールといい外周部に小さな矩形の穴が等間隔に並んでいます。

コードホイールの横に金属のL字金具でコードホイールを挟むようにセンサー(発光部と受光部)が取り付けられています。

このL字金具は2本の木ネジでとめられていて、センサーの位置を調整できるようになっている訳です。

鏡筒を(仮に)天の北極方向に向けて極軸合わせをしたあと、南に向けても水平軸のモーターが動いているふしがありません。

センサーを少しずつ動かして何回か試してみましたが、変化無しでした。

垂直軸の動きはどうなのか、そちらのセンサー位置はどうなのかと思い垂直軸側のカバーも外してみることにしました。

カバーを止めている5本の木ネジと、クランプを取り外すと中が見えます。

モーター周りの構造は水平軸と同じでこちらは追尾のためモーターは回っていました。

センサーとコードホイールの位置関係も水平軸と変わらない感じでした。

いろいろ試しているうちに以下のことが分かりました。

・ボタン操作での上下・水平移動、スピード変更は問題ない。
・極軸調整後任意方向に向けると水平軸が追尾にならない(垂直軸は動いている)
・SynScanでアライメント、自動導入はだいたいの方向には向く
・SynScanで導入後「ポイントトラック」ボタンを押すと(押さなくても?)水平軸モーターが回り追尾を始める

というわけでSynScan経由なら(精度は別として)なんとか追尾はしてくれそうな感じです。

ロータリーエンコーダーの不調と言うよりもハード的かソフト的か分からないのですが日周運動の追尾を行う水平軸周りの部分で不具合があるようです。

まあSynScanを使って正常に追尾するなら使い道はありそうです。

次に晴れたら高倍率で試してみたいと思います。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
カテゴリー: 望遠鏡・機材 パーマリンク

ケンコーSE-AT100Nをバラ(分解)す への2件のフィードバック

  1. T-Studio のコメント:

    オーナー様

    このマウント外部制御(SynScanアプリ、INDI、ASCOM、ハンドコントローラーなど)で使用しないとまともに自動追尾してくれませんよ。

    海外ではもともとハンドコントローラー付属でマウント単体で販売されていたのですが、ハンドコントローラーを外して鏡筒と抱合せ販売に変更された悲しい過去があります。。(なのでハンドコントローラーに該当する部分を使用しないとマウントの機能を引き出せません)

  2. スタパオーナー のコメント:

    T-Studioさま
    いつもありがとうございます。
    取説を見てもネットの情報を見ても鏡筒を天の北極に向けてセットボタンを押せば日周運動を追尾すると書いてはあるのですが・・・
    ネットの情報では確かに追尾をちゃんとしない個体が多いような印象を受けていたのですが、そういう元々の事情があるのですね。
    この先はSynScanやPC・ラズパイなどとの組み合わせで使うことが前提となりそうです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください