今日は週末なのに雨降りの一日。
さて間が開きましたが長焦点接眼レンズの続き。
今回は像の鋭さとか明るさと言った観点ではなく、超低倍率にしてファインダーレスの使い方ができないかといった検証がメインです。
今回用意した6本の長焦点接眼レンズを望遠鏡に装着して見える範囲を比較してみました。
望遠鏡を固定した状態で接眼レンズを装着、ピントを合わせてスマホでコリメート撮影をしました。
以下各接眼レンズでの撮影結果を羅列します。
・スーパープルーセル 72mm(ノーブランド)
・スーパープルーセル 65mm(ノーブランド)
・ラベンデュラ 55mm(北軽井沢観測所:実質63mm)
・プルーセル 55mm(テレビュー)
・リアルプルーセル 45mm(北軽井沢観測所)
・ケーニッヒ 40mm(笠井)
見かけ視界の違いにより写野の大きさが変わりますので分かりにくいのですが、実視界(実際に見えている範囲)の広さは、
ケーニッヒ40mm≒テレビュープルーセル55mm≒リアルプルーセル45mm>スーパープルーセル65mm>ラベンデュラ63mm>スーパープルーセル72mm
という結果となりました。
今回比較した範囲では2インチサイズでも接眼レンズの焦点距離が長くて倍率が低いほど実視界が広くなる訳ではないということが分かりました。
実視界が大きくならないならファインファー替わりとして必要以上に低倍率を使う必要はないです。
覗いていて迫力のある40mmの広角接眼レンズの方が楽しいような気がします。
望遠鏡の焦点距離がとても長くて、どうしても瞳径の大きな低倍率が必要な場合や、コリメート撮影の縮小光学系としての活用など以外はあまり使い道がないような気がしています。
視野端まで完璧な星像が好きな方はまたちょっと意見が違うかも知れませんが・・・
オーナー様、
以前から10cmF7くらいの屈折の接眼部に2インチのターテットレボルバーのようなものをつけて直視方向に50mmくらいの長焦点アイピースをつければファインダーレスの観望が出来るのかなと考えておりましたが、広い実視界が得られなければあまり実用価値はないですね。
おっしゃる通り、長焦点の屈折で低倍率が得られたい時以外、使い道はないようです。
ビクセンのファインダーアイピースがどんなものか興味深かったので、情報をありがとうございました。この製品、製品開発者は実際に自分で使ってみたのでしょうか。
ですが、長焦点アイピースは魅力的ではあります。低倍率の視野に憧れると言うのは誰しもが経験することなのではないでしょうか。
もう半世紀も前にことですが、アクロマートハイゲン40mmというものがありました。低倍率に憧れて購入しましたが、あまりの視野の狭さと像の甘さでガッカリした思い出があります。その後に買ったケルナー18mmで見た、広いシャープな視野に感動した記憶があります。
小澤さま
いつもありがとうございます。
そうなんです、昔から低倍率へのあこがれは結構あって、だからこそAH40なんて物が出来て、でも24.5mmスリーブではどうにもならなくて36.4mmのねじ込みや31.7mmのアメリカンサイズが生まれたのだと思います。
さらにドブソニアンなどの大口径望遠鏡が出てくると、もっと広視界の低倍率が欲しくなって2インチ径の接眼レンズが生まれたのでしょうね。
実際にメーターサイズの大望遠鏡用には3インチとか4インチ径の接眼レンズも実在するようです。
ただ民生用の望遠鏡でそんな接眼レンズを使用したいと思っても接眼部はもちろん、屈折なら遮光環のサイズの見直しが、反射なら副鏡のサイズや(カセグレン系なら)遮光筒のサイズまで見直さなければ性能を確保できません。
現状市販の望遠鏡では実視界とみかけ視界のバランスで言えば2インチサイズの接眼レンズでは40〜50mmが快適に使用できる限界の焦点距離ではないかと思います。