今日は曇りのち雨。
だんだん星の見える夜が貴重な季節になってきました。
さてスタパにある唯一のタカハシ製望遠鏡、1983年製のフローライトアポFC65(D65/f500mm)。
未だに現役で最近このブログにアップしている月の位相変化写真はほとんどこの鏡筒で撮影しています。
入手した2017年に譲り受けた当初から接眼部を純正の24.5mmスリーブからボーグの2インチアダプターSに変更してあります。
フルサイズのカメラなどを接続したいときに接眼部が2インチに対応していた方が便利だからです。
今日はこの鏡筒の接眼部を月の撮影用としてより便利になる改造(というより部品の組み合わせ)の話です。
ちなみに月の撮影をするときは下のような組み合わせです。
2インチスリーブに31.7変換ADを介し、31.7→T42AD ー m4/3用Tリング ー カメラ(OM-1)という配列になります。
これだと導入時に天頂プリズムを組み合わせた接眼レンズで確認し、カメラを付け替えるととフォーカスの再調整が必要になります。
解決策としてビクセンのフリップミラーを使用すれば直焦点にカメラ、90°ミラー側に接眼レンズにすればどちらも着けたまま行けるよね、ということで
でもさすがにカメラと接眼レンズではバックフォーカスが少し違うのでカメラ側はTリングと接眼アダプターをロープロファイルにしてと・・・
と、組んでみたのですが残念ながら鏡筒のバックフォーカスが足らず、数mmのところでピントが内側・・・
ウーン・・・と唸りながらジャンクBoxをガサゴソ・・・、と出てきたのがボーグの2インチアダプターSS。
これなら10mm近くバックフォーカスを稼げるよね! と、何とか合焦できました。
ただこの組み合わせでも微妙にカメラ側と接眼レンズ側でピントが違うし、接眼レンズとの相性もあります。
そこで接眼部側のアダプターもロープロファイル型にして間にヘリコイドを入れて見ました。
上は左がビクセンのフリップミラー純正で、右が接眼アダプターを交換した今回の組み合わせです。
今回の組み合わせで使用したヘリコイドはネジのピッチが異なる仕様のもを使用しているので(まあ私的には落ちなければよいかぁ~と割り切っているので)中までキッチリねじ込まれていません。(この辺は自己責任の範囲です)
というわけで、写真を撮る前後でしっかり月の観察ができるようになりました。
ちなみにこのセット、カメラのフォーマットはマイクロフォーザーズまでです。
APS-Cやフルサイズでは取付け方法を工夫しないとケラレが出る可能性が高いです。
そんな事を考えていたら、m4/3がOKなら手持ちのCMOSカメラもOKなんじゃネェ・・・
と、ASI585MCを取り付けたら(若干バックフォーカスの調製が必要でしたが)難なく取付けできました。
接眼レンズを覗くとこんな感じで、PC画面と同じ場所を見ているのが分かるような画角。
バックフォーカスの関係があるので直焦点のみ(レデューサーなどが使用できない)ですが、たちまち眼視・電視のハイブリッド観察が可能になります。
しかもこのフリップミラーセットは他の鏡筒でも付け替えて使用できるので、いろいろ楽しめそうです。