先日スコープタウンから購入したガリレオ式望遠鏡・・
ガリレオの追体験を楽しくしているのですが、ガリレオの望遠鏡については
以前からとても不思議に思っていたことがあります。
望遠鏡の光学系の種類として大きく分けてガリレオ式とケプラー式があります。
望遠鏡の光学系として主鏡(光を集める部分)は屈折式だの反射式だの、
いろいろあるわけですが、それ以前に、接眼レンズを凹レンズ(負レンズ)に
したのが「ガリレオ式」、凸レンズ(正レンズ)にしたのが「ケプラー式」と
いうことになっています。
今日では望遠鏡といえば、ほぼ99%くらい「ケプラー式」で、「ガリレオ式」は
ごく低倍率のオペラグラスか、おもちゃの望遠鏡くらいしか出番がありません。
デジカメのフロントテレコンバージョンレンズ(デジカメのレンズの前に
取り付けて望遠にするレンズ)や、カメラの光学式ファインダーに「逆ガリレオ
式」(倍率を下げて使う)といった使い方もあることはありますが・・・
望遠鏡関係の解説書を見ると、「ガリレオ式」は倍率を上げると極端に
視界が狭くなり、実用的でないため今日では使われなくなった、
ということになっています。
そこで私が以前から不思議に思っていたのは、なぜ、かのガリレオ大先生が
ケプラー式を作らなかったのかというところです。
ガリレオさん自身は望遠鏡なるものが発明されたという噂を聞いて、
短期間のうちに自分で研究して望遠鏡を作り上げたといわれています。
当時、望遠鏡そのものがとても貴重品でしたし、軍事的にも重要な機器と
考えられていたようなので、作り方などは秘密にされていたことが
推測されますので、自力での開発だったはずです。
ガリレオさんはレンズの知識もそこそこ持っていましたし、「実験科学の父」
と言われるほどの人で、実験をもとに問題を解決することをよしとする
人ですから、望遠鏡を作る過程で様々な組み合わせを実験していると
考えて間違いありません。
生涯で300本以上(100本以上の間違いでした) の望遠鏡を制作したとも
言われていますので、このなかで「ケプラー式」の組み合わせを考えなかった
(実験しなかった)というのはどうも不自然な気がしてならなかったわけです。
なぜ、ガリレオは「ケプラー式」の望遠鏡を作らなかったのか・・・?
この疑問は私にとっては長らく大きなミステリーだったのです。
スコープタウンのガリレオ式望遠鏡で遊んでいるうちに、少しずつ答えが
見えてきたような・・、ガリレオさんの気持ちがわかってきたような気が
してきました。
(続きはまた明日・・・)