今年の9月は例年に比べ晴天率が高かったのですが、ここに来て天候の
悪い日が続いています。
一雨ごとに寒くなるのでしょうが、スタパの前の畑の向こう側の林も
少し黄色くなってきています。
さて、今日は書籍の紹介・・・。
このシリーズ以前にも「星食・月食・日食観測」編と「流星観測」編の2種類を
紹介させて頂いていますが、今回は「太陽観測」編です。
誠文堂新光社から発刊されている観測のための天文アマチュア向け教科書です。
このての硬派な本が売れるとは思わないと前にも書いたのですが、逆に
今刊行しないとこの先は(観測の得意な職人のようなアマチュアが高齢化して)
作れなくなるかも知れないという危機感が一部にあるのかも知れません・・・
さて、この「太陽観測」編、なんとスタパの常連でもある、私の学生時代の
天文部のM先輩が一部執筆を担当されているということで、スタパに
1冊寄付してくれました。
前回紹介した「流星観測」編も後輩のTさんがスタパで撮影した写真が
掲載されたということで寄付してくれましたので、このシリーズが急速に
充実してきました。
私が学生時代の天文部というのは「観測せざるもの部員にあらず」なんていう
風潮のとても硬派なクラブでした。
そのためか、私の前後の数年の先輩・後輩たちの中には、いまだに観測を
続けている人たちが多くいて、それぞれの分野で結果を出しています。
ちなみにこの本をくれたM先輩、年間250日くらい(=晴れていれば毎日)
太陽の写真を撮り続けてホームページで公開されていて、アマチュアの
太陽観測者としてはかなり名の売れた人です。
まあ、「最近黒点が少なくて商売あがったりだ」と嘆いておられましたが・・・
私はといえば、硬派なクラブの反動か?「楽しければいいじゃん!」みたいな
ノリでサイエンスに貢献するような観測からは遠く離れてしまっています。
(たくさんのお客様に星を見せるのも貢献の一部かも知れませんが・・・)
さて、この「太陽観測」編
太陽とは何かといった基礎の基礎から始まり、出没時刻の計算、各種観測手法の
解説などがしっかり解説されています。
また、太陽が昼間でも観測できる天体であることから、教育現場での応用に
役立てる実例のなどが紹介されています。
いずれも実用的で、これから太陽をテーマにした観測を始めてみようという
人たちにはたいへん親切に書かれています。
やはり今でなければ刊行できなかったかも知れないと思いました。
こうなって来ると、このシリーズ(あと惑星編と変光星編がありますが)全部
揃えたくなってきました・・・