今日も相変わらずハッキリしない梅雨空。
雨はときおりパラ付く程度なのでカラ梅雨の部類かも知れないですね。
さて一昨年の秋から星座解説の記事をこのブログに書いていて、
秋、冬、春、夏と季節を追いかけながら星座を紹介していたのですが、
昨年の8月に仕事が忙しいのと、ネタ用の写真が揃わないのとで
記事がストップしていました。(13/8/4のヘびつかい座+へび座が
最後になっていました。)
だいぶ間が開いてしまったので「今さら・・・」という気もする
のですが、途中で止まっているのもとても気持ちが悪いので主な
星座だけでも何回かに分けて紹介しておきたいと思います。
再起動の今日は夏の星座の中でも最もメジャーな星座「こと座」です。
こと座は夏の星座の中で最も明るく輝く0等星の星ベガがあることで
知名度の高い星座です。(全天では5番目の明るさ)
このベガは七夕星のひとつ織姫星であることも私たち日本人には
親しみ深い星です。
またベガは夏の星座の目印になる「夏の大三角」の一角にもなって
いるので、だれでも一度は聞いたことのある星ではないかと思います。
星座としてはベガとその近くの平行四辺形として形作られています。
ハープや日本の琴のような形ではなく、小型の抱えて弾くような
楽器が星座絵になっています。
星座としてはかなりこぢんまりしたものですし、ベガ以外の星は
みな暗くて都会では星座として見つけるのは難しいです。
こと座のギリシア神話はこれまた有名なもので、琴の名人
オルフェウスの琴だと言われています。
毒蛇にかまれて死んでしまった妻のエウリディケを地獄まで
取り返しに行くのだけれども、あと一歩のところで夢破れ、自らも
命を絶ってしまうという悲しいお話、これも一度は聞いたことが
あるのではないでしょうか。
こと座でぜひ見ておきたい天体としては、これまた超有名、こと座の
リング状星雲(M57:惑星状星雲)です。
理科の教科書、図鑑、テレビの宇宙番組などでかなりお馴染みな
天体です。
でも有名なわりには暗くて小さな天体です。
スタパの40cm望遠鏡で見れば小さな卵形の星雲の中に穴が開いている
のが分かりますが、図鑑などの写真を想像して見るとガッカリして
しまいそうなものです。
でも私たちの太陽くらいの星の寿命末期の姿だと思って見ると、
なんだか心に浸みるものがあります。
もう一つぜひ見ていきたい天体は、こと座イプシロン星、通称ダブル
ダブルです。
こと座イプシロン星は肉眼でも目の良い人は二つに分かれて見える
肉眼二重星なのですが、望遠鏡で見るとその一つ一つがまたそれぞれ
二つ(合計4個)に分かれて見えるという二重の二重星なんです。
しかもそれぞれのペアは連星と言ってお互いに回り合っていて、
さらに二つのペアがまた回り合っている二重連星という複雑な星系
だと言われています。
太陽がひとつしかない太陽系からは想像もつかないような世界が
あることを垣間見ることができておもしろいです。