今日も素晴らしいお天気。
今夜も満天の星空で「双眼鏡シリーズ」の秋向けコンテンツの素材集めで遅くまで星野写真の撮影をしました。
9.双眼鏡で楽しむ星巡り
9-9.夏と秋の挾間の小星座
前節までで夏の星座のお奨め天体の紹介がほぼ終わりました。
実は夏の夜空は星の数が他の季節よりも圧倒的の多いので、細かく探せばまだまだいくらでも面白い星列があるのですが、ここでは一旦止めておきます。
本節では夏の星座と秋の星座の間にあって、双眼鏡で見るとスッポリ視野に収まってしまう二つの星座を紹介します。
ABK031 こうま座 分類:星座
こうま座はペガスス座のすぐ隣にあるとても小さくて存在感の薄い星座です。
ペガスス座の鼻先に当たるεのすぐ西側(南中時には右側)にあるのですが、目立たないのも当然、星座を形作る一番明るい星でも4等星、他は5等星でしかも面積は全天で一番小さな南十字座に次いで2番目の小ささです。
星座絵を見るとペガススに隠れるように顔だけしかありません。
ペガススに子供がいたという話もありませんし、ハッキリした神話のエピソードがあるわけでもないのでどさくさにまぎれているという感じが強いです。
それでも現在の星座の基礎となったプトレマイオスの48星座(2世紀に作られた)の中には含まれていますので、歴史だけは古いです。
暗い星ばかりなので都会では見つけるのでさえ難しいですが、双眼鏡を使えばわりと簡単に見つけられると思います。
双眼鏡では視野一杯に逆さまの馬面が見えていると思うと少し楽しくなります。
ABK032 みなみのかんむり座 分類:星座
みなみのかんむり座は南に低くて、4~5等星の暗い星ばかりの星座なので、よほど空のきれいな場所でないと見つけることのできない星座です。(このため、このブログでも初登場です。)
いて座の南斗六星の下にある楕円弧の星の並び(いて座と地平線に囲まれるように見える)を見つけることができたら、それが「みなみのかんむり座」です。
目立たない星座ですが、この星座も歴史が古くトレマイオスの48星座の一つです。
いて座がらみ(いて座はケンタウルス族のケイロ-ンという有名人です)でケンタウルス族の冠ということになっています。
肉眼ではスタパでも見つけるのは難しいですが、双眼鏡ではわりとあっさり視野にスッポリ納めることができます。
本家の「かんむり座」の方は少し大きくて視野に収められない双眼鏡が多いので少し嬉しいサイズといえます。