天体望遠鏡入門講座  その2  1-1,2

今日もドンヨリ曇り&雨の一日。

それでも畑の向こうの林は日に日に緑が濃くなっています。

スタパ前の畑は鹿対策用に網やヒモで囲われているのですが、なぜか今日はその中にシカの群れが迷い込んでいました。

囲いの中に入ったのは良いけれど、うまい出口が見つからないのかあっちへウロウロ、こっちへウロウロと30分以上も畑の中を歩き回っていました。

まだ何も植え付けられていないから良いですが、中途半端に農作物があったら却って囲いのせいで被害が大きくなりそうです。

さて昨日の予告どおり今日からは望遠鏡入門シリーズの始まりです。

第一章 望遠鏡概論

1-1.そもそも望遠鏡とは何か

まずは根本的に素朴な疑問・・・。

望遠鏡って何でしょう?

読んで字のごとく、「遠く」を「望む」(=眺める)ための「鏡」(装置?)です。

でも「鏡」なんて使ってないのに、なぜ「鏡」という文字が使われるのか、日本語の謎です。

なぜかレンズを使った光学製品に「鏡」が付いていることが多いですね。

・眼鏡(=メガネ)
・天眼鏡(=虫眼鏡)
・顕微鏡
・潜望鏡
・内視鏡
・万華鏡
などなど

鏡を使っているかどうかにかかわらず、みな眼でのぞき込んで眼の機能を向上(または補間)させる光学装置です。

上の例では万華鏡以外はみなレンズを用いた(鏡を使用していない)光学装置です。

同じレンズを使った機器でもカメラ(写真機)やプロジェクター(幻灯機・映写機)のように直接のぞき込まない光学装置は機械という扱いになるのが面白いです。

そして数ある「鏡」(光学装置)の中でも遠くにあるものを、あたかもすぐ近くにあるように見えるようにするのが「望遠鏡」であるということになります。

1-2.望遠鏡の原理(基礎の基礎)

それでは望遠鏡を使うとなぜ遠くのものを近くにあるように大きく見ることができるのが考えて行きたいと思います。

望遠鏡は遠くの光を集めるために大まかに分けて「レンズ」を用いる屈折式と、「反射鏡」を用いる反射式があります。

レンズでも反射鏡でも対物鏡とか主鏡と呼ばれます。(屈折式では対物レンズと呼ぶことが多い)

またこの主鏡が収められた筒を「鏡筒」と呼びます。

レンズでも反射鏡でも遠くの光を集めると言うことで機能的には同一なのですが、ここでは直感的に分かりやすいレンズを用いて原理の説明をします。

凸レンズには光を集める機能があるので、虫眼鏡で太陽の光を集めて紙を焦がしたりすることができます。

でもこの機能を使うとレンズの向こう側にある景色を、レンズの手前側に映し出すことができます。

この映し出されたものは「像」とよばれ実際にスクリーンに映したり、この位置にフィルムを置けば写真が撮れるといったように、実際に触れり加工することができるので「実像」と呼ばれています。

レンズのズーッと向こうの遠くにあるものでも、レンズを通して手前側に像を作るというのが対物レンズの大きな仕事のひとつです。

遠くにある物の実像を手元に作ることができればしめたもの、この実像は焦点の位置に浮かんでいるので虫眼鏡で買うダイしてみることができるのです。

高倍率の虫眼鏡(=接眼レンズ)で拡大して見れば・・・・

あら不思議! 眼で直接見るより何倍も大きな像が虫眼鏡のかなに広がります。
(ちなみにこの虫眼鏡の中に広がる拡大された像は触れることができないので「虚像」と呼ばれます。)

焦点距離の異なる虫眼鏡やレンズを組合わせるだけでも望遠鏡が出来上がります。

いろいろなレンズで試してみると面白いですし、望遠鏡に対する理解が広がりますのでぜひ試してみて下さい。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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