天体写真用フィルターを使う その1

今日は薄曇りのち曇り。

スタパではコテージ周りの外構工事が本格化しましたが、天候の方はゆっくり梅雨入りしそうな感じです。

さて先日もチラリと天体写真用フィルターがあるので試して見ます、と言うような事を書いたのですが、いくつかの対象で使い比べをして検証中です。

写真のフィルターはいずれも48mm径のもので、2インチ規格の接眼レンズなどに直接取り付けられるタイプです。

以下左下のIR-cutから右回りに、

IR-cut:
その名の通り赤外線をカットするフィルター。赤外部まで感光特性を持つ素子を用いる場合フォーカスがボケるのを防止するために使用します。通常月・惑星の撮影時に用います。

Moon:
SVBONY製の月惑星用のコントラストを上げるための物です。ムーン&スカイグローフィルターとして販売している会社もあります。
ナトリウム灯の輝線も一部吸収するので多少の光害抑制効果があり、系外銀河の観察や撮影にも効果があると言われています。

実際にこれを用いて月を見てみましたが、確かに濃淡がハッキリする印象でした。
撮影でどのくらい差が出るのか検証したいところです。

CLS:
City-Light-Suppression(街灯り抑制)用のフィルターで、ナトリウム灯の輝線のほぼ全部や白色LEDなどの3分の2くらいをカットします。

Astronomik社データ

軽い光害地で効果を発揮すると言われ、星雲・銀河の眼視観測にも効果ありと言われています。
40cm望遠鏡で網状星雲を見るとノンフィルターではただの星雲状がフィルターを通すと網目が見えるという効果があります。

UHC:
Ultra-High-Contrast(超高コントラスト)タイプで、水素の輝線スペトルであるHβ、Hαを選択的に透過させる星雲撮影用のフィルターです

Astronomik社データ

現状は上のような透過率特性のものが主流になっていますが、スタパが所有しているのは少し古いタイプで下のような透過率特性のものです。

Hαの赤い光の透過率がやや低いですが現行品を買い直すほどでも無いかと・・・

と言うわけで今後はこれらのフィルターを目的に応じて使い分けながら撮影や観察を行いたいと思いますが、ざっくりフィルターの有無や個々の差を簡単に比較してみました。
(続く)

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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