今日も月の明るい夜でした。
さてこの時期観察会をしていて特に困るのが接眼レンズの結露。
コロナのため参加者全員がマスクをしていることもあり(呼気が上に逃げるため)、余計に曇りやすいです。
接眼レンズを覗くときに「息を止めて下さい」とお願いするわけにも行かないので、ヘアードライヤーを手元に置いて頻繁に熱気を吹きかけて結露を飛ばしています。
この方式だと呼気による結露を根本から防止するわけではないので、1人覗くごとに確認しなければならず、とても煩雑になります。
星景写真を撮影するときのようにレンズにヒーターを巻けば良いと考え、カメラレンズ用ヒーターを巻いたのですが、全く効果はありませんでした。
より暖かいヒーターを用いてはと考え、手袋用のヒーターを接眼レンズに巻き付けて見ましたが、これでもあまり効果が感じられませんでした。
冷静に考えてみると、そもそも結露は外気温よりも冷えた物体に水蒸気を含んだ空気が触れることにより発生します。
このためカメラレンズ用ヒーターはレンズが外気温よりわずかでも高れば結露が生じないです。
しかし接眼レンズでは体温に近い呼気が対象となるので、接眼レンズも体温並みに暖めなければ結露を完全にブロックすることはできない訳です。
ということでAmazonで入手したのがこちら
ヒーター付ベストなどに用いられるシート型ヒーターです。
(温度調整3段階、タイマー60・45・30分、常時ONは無し)
これを縦に二つ折りにして断熱マットに貼り付け、ベルクロテープで巻き付けられるようにしました。
2インチサイズの接眼レンズに取り付けるとこんな感じです。
31.7mmサイズだと
上はビクセンのNLP30mmですがこのくらいの太さであれば
少し大きめですが何とか使えます。
さて肝心の効果のほどは現在テスト中ですが、
・外気温がマイナス5℃以下だと無いよりはマシという程度(結露が消えるのに1分ほど)
・外気温0℃程度では少し結露するがかなり早く(10~20秒ほどで)消える
・外気温10℃くらいだとかなり結露しにくく息を吐きかけても瞬時に消える
・外気温20℃前後では息を吐きかけても結露は見られない
という状況です。
外気温の影響が予想以上に大きいと感じますが、氷点下で効果を得るためにはもう少し電力を上げる必要がありそうです。
具体的にどのようにして電力を上げるか検討し、うまい解決方法が見つかったら続報を書きたいと思います。