ケンコーSE120で遊ぶ その2

今日は日中は晴れ、夜になって曇るパターン・・・

薄明終了前に雲の中を泳ぐように見えていた月は何とか撮ることができました。

その後も雲が多かったのですが深夜近くなってかなり晴れ間が拡がりました。

さて今日のお題は「SE120」がメインではあるのですが「AM5を経緯台で使う ファーストライトその2」でもあり、経緯台化したAM5でのファーストライトの続きです。

SE120は先日までスコープテックゼロ経緯台と組み合わせていたのですが、電視観察とも組み合わせたいよね、それなら自動追尾と自動導入もしたいよね、ということで少しオーバースペックですがAM5と組合わせることになりました。(AZ-GTiでは搭載重量が厳しいので)

AM5を素直に赤道儀ではなく経緯台化して使う必要があるのかという問題ですが、眼視観察を主体に考えたとき、接眼部の位置がアッチャ・コッチャになる赤道儀より、より統一感の高い動きをする経緯台のほうが観察がしやすいです。

初心者の方対象に観察会をする際にも、望遠鏡(接眼部)の向きや動きが分かりやすい経緯台のほうが説明しやすく安心感があります。

そんなわけで光学系はSE120(D120/f600mm)にフリップミラーとASI585MC+Svbony21.4-7.2 Zoomとの組み合わせでのハイブリッド観察です。

この組み合わせではいろいろ試したいことがありました。
1.経緯台化したAM5とASIAIRの相性・動作確認など
2.SE120による電視観察時の性能
2-1 直接焦点(F5)なのでやや暗くないか
2-2 短焦点アクロマートなので色収差やボケはないか
2-2-1 フィルターワークによる写りの違いは?
2-3 眼視と電視で視野の広さや見え方感の違い

上記1については前回紹介したように全く問題な向く導入・追尾ができました。

2-1と2-2については以下に幾つかの作例をあげます。
(いずれもSE120直焦、ASI585MC(IR-UV Cut)、Gain450、10Sec×16~32スタック)

上はM44(プレセペ星団)です。

上限過ぎの明るい月が近くにありバックが変な色になっていますし、輝星が多いので青ハロが強烈にでていて、全く作品にはなりませんが観察会の現場でモニターを見る限りは我慢できる範囲だと思いました。

しし座の系外銀河M65-66です。

月の影響でバックグラウンドが明るいため暗めに仕上げていますが、12cmの眼視では確認できないコンディションだったのでこれだけ写れば上出来という気がします。

りょうけん座の球状星団M3です。

かなりの迫力ですし、あまり色収差も気にならないです。

りょうけん座の系外銀河M51。

こちらもこれだけ見えれば(写れば)充分な気がします。

2-2-1のフィルターによる違いですが、UV-IRカットのみとCLS(公害カット)を追加したときで試して見ました。(本当はQBPフィルターを使用するべきなのですが手持ちがないのと、CLSでもとりあえず青ハロ軽減にはなるかと・・)

おおぐま座のM97(ふくろう星雲)を撮り較べたのですが、優位な差はあまり感じられませんでした。(むしろ光がカットされる分CLSのほうが暗いだけという感じでした。)

輝星の多い領域や散開星団などでは青ハロが少し気になるかも知れないですが、作品レベルを狙わず、観察に徹するなら個人的にはアクロマートで充分という気がします。

最後に2-3ですが、眼視の円形視野とCMOSカメラのアスペクト比は比べにくいのですが、縦の写野をベースに考えると(もちろん接眼レンズの見かけ視界にもよりますが、見かけ視界50°とすると)上の写真では60倍くらいの感じです。

焦点距離mm数÷10倍(f600mmなら60倍)くらいのイメージです。

このセットなら出前のハイブリッド観察会が充分に楽しめそうです。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
カテゴリー: 天体写真, 天文関係, 月・惑星, 望遠鏡・機材 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください