今日はやや雲の多い天候。
予報では観察会はかなり厳しい感じでしたが、屋内で星空解説のあと23時近くなって少しだけ雲が切れ、夏の大三角に天の川、土星やペガスス座などほんの一時でしたが星空をご覧頂くことができました。(本当に予報があてにならない・・・)
さて少し間が開きましたが「双眼で観察会」の続きです。
5.「双眼鏡で観察会」の実際
5-3.双眼鏡で観察会のときに観る対象の流れ
1)明るい星で使い方の練習
使い方の説明のあと実際に明るい恒星や惑星(見えていれば月でも良い)で実際に双眼鏡の調製や視野への導入の練習をしてもらいます。
ポイントは以下の通りです。
・見たい星が視野に正しく導入できたか
・正しく両目で星が見えているか?
・両目とも星が点に見えるようフォーカス調製ができているか?
この時点で正しく使えるようになった人達からは肉眼とは比べものにならないほどたくさんの星が見えることで歓声が上がることが多いです。
2)星のきらめきと色の違いを観察する
双眼鏡が正しく使えるようになったら色々な切り口から星を観察してもらいます。
季節毎のお奨め対象は次節以下にまとめますが、まずはじめに星によって色が異なることを観察してもらいます。
夏ならベガとアンタレス、冬ならベテルギウスとリゲル などです。
また天頂近くにある高度の高い星と、低空の星を見比べてきらめきの違いを観察してもらいます。
特に低空にシリウスやベガ、カペラなどの明るい一等星が見えているときは(その日のシンチレーションの状態にもよりますが)七色に色が感化する様子が観察できて面白いです。
上は高倍率の望遠鏡で撮影したものですが、双眼鏡では星がもっと小さく見えて色の変化が激しく感じられ予想外に綺麗です。
惑星が見えていたら、ほとんど瞬かないのを観察すると良いでしょう。
色の違いは星の表面温度の違いで起こること、星のきらめきは大気の中を星の光が通り抜けることによって起こることを体感してもらいます。
3)双眼鏡向け小星座や肉眼で見えにくい星座の一部を観察する
微光星まで見える環境であれば双眼鏡を使わなくても良い場合もありますが、双眼鏡を用いればよりハッキリ小さな星座を捉えることができます。
小星座としてはや座、いるか座、こうま座、かんむり座、みなみのかんむり座、さんかく座など(写真はや座)
星座の一部分として、オリオンが盾のように掲げている毛皮の部分の星列、みずがめ座の三ツ矢マーク(下の写真)、うみへび座の頭部分など
(続く)