今日も曇り空、ときどき雨の一日。
スタパの外構工事がだいぶ進んできました。
さて天の川クルーズ用として写真のようなセット(詳細下記)を詳しい説明もなく紹介したのですが、それぞれの選定理由について説明しておきます。
鏡筒 : ケンコーのSE120S(D120mm/f600)
接眼レンズ : セレストロン24-8mmズーム(25~75倍) 45°正立プリズム付
架台 : スコープテク「ゼロ」(操作棒付)
三脚 : 大型カメラ三脚
まず鏡筒ですが経験上口径120mmになるとプレアデス星団を包み込む星雲を眼視で楽に観察できるようになります。
写真に撮ると明らかに星団全体が星雲に包まれて見えますが、眼視では口径80mmくらいだと「あるかなぁ~・・・?」といった感じの先入観がないと見えないレベルです。
これが120mmになるとかなりハッキリと特に濃い部分(メローペ周辺)の星雲の存在が分かるようになるのです。
淡い星雲星団を楽に見るにはある程度の口径が必要になるのですが、大きければ良いかというとそうでもありません。
天の川クルーズではできるだけ低い倍率で広い視界を一度に見た方が楽しいです。
できるだけ低い倍率といっても、これまた低すぎても視野のバックがランドが明るくなってしまい、微光星やコントラストの低い淡い星雲の検出には向かないのです。
具体的には射出瞳径(口径mm÷倍率)が4~5mm程度になる倍率がお奨めの倍率になります。
(双眼鏡で星をたくさん見ている方たちの中ではかなり常識化しているのですが、射出瞳径7mmが良いというのはすでに都市伝説です。)
口径120mmだと射出瞳径4mmで30倍、5mmで24倍になるのですが、SE120Sで30倍を出すためには20mm、24倍では25mmの接眼レンズが必要になります。
120mmより大きな口径だと適切な射出瞳径を得つつ低倍率という条件が厳しくなってしまします。
経緯台に載せて手動で観察というスタイルでは正立像が必須といって良いので、ニュートン反射の選択はないですし、シュミカセ/マクカセ系はF値が大きくて低倍率が苦手なのでこれも除外。
アクロマート式F5という短焦点のSE120Sは昼間見ると強烈に色収差がでてガッカリしてしまうのですが、暗い天体(月、惑星以外)を見る限りあまり収差が気にならず「化ける」感じがします。
架台はビクセンのポルタでも良いのですが、三脚が望遠鏡用に限定され軽量化/コンパクト化が難しいです。
写
ポン・パッ・サッのためには総重量10kg以内、鏡筒長1m以内というのが軟弱スカイウォッチャーの私の持論なのですが、このセットで約9.4kgです。
これ以上でもこれ以下でもない絶妙なチョイスであると自己満足しています。
(ハヤク ハレナイ カナ~)