「夏に見たい星雲・星団」シリーズの写真は、スタパの40cmシュミカセと
EosKissX2の間にCCD用に作られたf3.3レデューサを入れて撮影をしたものです。
この組み合わせのメリットは、とにかくF値がやたらと小さくなり(この
組み合わせではF2.7です)、短かい露出時間で暗い天体が写ることです。
ただ、前にも書きましたが「突っ込みどころ満載」で、正直なところ
あまりできの良い写真ではありません。
(素人目にはそうでもないかも知れませんが、見る人が見れば鼻で笑われそうな
できなのです・・・ )
どの辺が「突っ込みどころ」なのか少し解説したいと思います。
まず、冒頭に書きましたようにこのレデューサーそのものがデジタル1眼用に
作られたものではなく、1/2″とか1/3″サイズのCCDカメラ用に作られたものだ
と言うことです。
1/2″とか1/3″サイズということは対角で12mmとか8mmという受光素子の大きさを
想定しているわけで、対角で27mmもあるX2では当然のことながら、受光素子が
大きすぎてケラレの部分がすごく多くなるということです。
写真で示した黄色の枠の外側が1/2″、内側が1/3″サイズのCCDの大きさになります。
つまり、受光素子の小さなCCDカメラで使う限りはケラレがなく使えるという
ことになります。
X2で使うと受光素子の中心部しか使わないので、せっかくの1200万画素が
もったいないというわけです。
ただこれは予め想定していたことなので、それほど困った話しではありません。
むしろ円形視野で写角内にすっぽり収まる感じでちょうど良いかな?と
思うくらいです。
問題なのは周辺像の悪さです。(というか中心を少し離れると急激に像が悪く
なります。)
写真は上の写真の中心から左上を拡大したものです。
1/3″サイズのCCDであればまずまずの良像範囲で撮像できるかな?といった
レベルです。
X2の画角から良像範囲にこだわると、1200万画素のうち中心の100万画素しか
使えないということになります。
続く・・・