昨日の続きです。
シュミカセ用f3.3レデューサーとEosX2を組み合わせた場合、
良像範囲にこだわると、1200万画素のうち中心の100万画素しか
使えないというのが昨日の結論でした。
天体写真を撮ることに特化した望遠鏡のように周辺まで気持ちの良い
点像を期待すると全くがっかりすることになります。
写真は天体写真用望遠鏡タカハシSky90で撮影したものです。
これでは使い物にならないと思うか、使えると思うかは
意見の分かれるところではないかと思います。
ひと昔前まで100万画素の天文用冷却CCDといえばン十万円という
世界でしたので、その性能が気軽に数万円で手に入ると思えば
安いものです。
また、星像が悪いとはいえ、直接焦点(4000mm)の視野と比べれば
圧倒的に広い画角が得られるのですから、周辺像は「おまけ」と考えて
我慢することとしました。
面白いことに昨日の写真で、1/3″CCDの画角範囲が、ほぼ4000mmの
直接焦点の時のX2での画角と等しくなります。
つまり、直接焦点でもレデューサーを組み込んでも、良像が望める
実視界は変わらないということになります。
それならばX2の受光素子をフルに(1200万画素を)使える直接焦点のほうが
良いように思えてきますが、レデューサーを組み込んだほうは直接焦点の
F値(F10)より大幅に明るいF2.7(実測値)です。
つまり理論上は約14分の1の露出時間で同じ明るさの天体を写すことが
できるわけです。
スタパの40cm望遠鏡(MEAD LX200-40)の架台は、アメリカ製というだけあって
相当なじゃじゃ馬です。
長時間の写真撮影には全く不向きな機械ですので、露出時間が少ないのは
何よりありがたいのです。
この辺の考察をもとに、どのくらい様々な天体を写すことができるのかを
探るために撮影したのが「夏に見たい・・・」シリーズで紹介した
天体達だったというわけです。
続く・・・