鳥が空を優雅に飛んでいるのを見て、自分も飛べたらよいのに・・・
と思うことはないでしょうか?
空を自由に飛び回ったり、さらには宇宙に飛び出したりといった人間の夢と
好奇心が人類の進歩の動力源でもあると思います。
昨日「NASAが有人月探査計画を凍結」というニュースが流れはじめはとても
ガッカリしました。
何だか夢を摘み取られたような気もしますし、先日紹介したコミックの
「宇宙兄弟」(2025年頃の近未来の宇宙飛行士の話)のストーリーがひっくり返って
しまうような気がしたからです。
でもニュースを良く読むと、どうやらそう悲観することもないような感じで
あることがわかりました。
どうも有人月探査計画自身がもともと古い技術の焼き直しで進められ、
イケイケの気合いの部分が多い計画だったようです。
月に人を送り込むことだけが主な目的で、その先どうこうするという技術の
積み重ねによる展開を考えていないわりに、お金ばかりが掛かるということに
多くの人が気付いてしまったようです。
それよりも宇宙利用による科学・技術の進歩に注力し、月だけにこだわらない
宇宙開発の基礎かつ総合的な研究が進めれらるように大きく舵を切り直した
というのが本当のようです。
世紀の大失敗といわれるスペースシャトル(注)もそろそろ退役することで、
格好の良いだけの計画より、地に足の付いた宇宙開発(変な表現ですが)を
するという好ましい方向性なのだと思います。
(注)
スペースシャトルは人と貨物が一緒に運べるという一見とても格好の良い
物なのですが、実際には人は人だけを、荷物は荷物だけを宇宙に運んだほうが
シャトルよりも遙かに安全で安上がりだということが後からわかりました。
当初の計画では年間50便くらいの発射が計画されていましたが、安全確保の
ための予算がかさみすぎ最終的に5便くらい飛ばすのが精一杯となってしまった
ようです。
蒼海の 「追いつき追い越せ」 2
私は、昭和二十年代後半から、社会生活の大半を製鉄分野の研究開発に直接ないしは間接的に携わって来ました。