ETX-90(鏡筒)で遊ぶ その2

今日も雨模様の一日。

連休真っ盛りですが、恨めしい天候です。

そんなわけでETX-90遊びの続きです。

ETX-90は口径のわりに焦点距離が長いので、低倍率広視界の観察は苦手です。

倍率の計算は

倍率 = 望遠鏡の焦点距離 ÷ 接眼レンズの焦点距離

という計算式で求められますが、望遠鏡の直接焦点が長いと接眼レンズの焦点距離も長くしないと低い倍率が得られないのですが、31.7mm径の接眼レンズで入射可能なのは最大30~40mmです。

月や惑星を見るときには50倍くらいからスタートしても良いのですが、星雲星団の場合には30倍前後で広視界の接眼レンズとの組み合わせが望ましいです。

ETX-90は焦点距離が1250mmですので、40mmで31倍、30mmで42倍になります。

接眼レンズが31.7mmサイズで低倍率用の接眼レンズとしては30mm~40mmのプルーセル式(ビクセンだとNPLシリーズ)が一般的に入手可能です。

低倍率という意味では当然40mmの方が有利になります。

でもプルーセルにしてもNPLシリーズにしても接眼レンズの見かけ視界が40mmは40°前後、30mmは50°前後となっています。

長焦点接眼レンズではバレル径のサイズで見かけ視界の最大値が決まる場合が多く、31.7mm径では、上記の値がそれぞれほぼ最大値のようです。

実際にそれぞれをETX-90に取り付けて覗いた時にどう見えるかスマホのカメラを覗かせて比較したのが下の写真です。

見かけ視界50°と40°の差が予想外に大きく感じられます。

NPL40mmでは倍率が低いので小さく見えますが、見える範囲(視野円)も小さく、倍率の高いNPL30mmと較べて実際に見えている範囲はほとんど変わらないことが分かります。

NPL40mmの方が倍率が低い分明るく見えるのですが、見える範囲が広がらないので何となくモッタイナイ気がします。

暗く淡いい天体のように大きな射出瞳が必要な場合は40mmの選択もありですが、それ以外は30mmの方が迫力のある見え方を楽しめます。

そんなわけで、ETX-90の低倍率用接眼レンズはNPL30mmを定番にすることにしました。

スペックの類似したセレストロンのC90MACという製品(口径・焦点距離が同じ)に純正で付属する接眼レンズが32mmですので、妥当な選択なのだと思います。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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