SVBONYのフィールドスコープSV406Pを使う その1

今日は曇りのち晴れで少し霞んでいましたが青空が戻ってきました。

月はすっかり太って、星空散歩には少し厳しい明るさになっています。

かぜが強く気流はボロボロです。

さて前回予告した通りSVBONYのフィールドスコープSV406Pのレビューを始めます。

今日は主要スペックの紹介と外観チェックからです。

SV406Pは同社のフィールドスコープの中でフラッグシップ的な機種で、かなり気合の入った仕様になっています。

・口径80mm EDレンズの20-60倍ズーム
・IPX7相当の完全防水(窒素ガス充填)
・ダブルスピードフ式ォーカス機構
・望遠鏡用接眼レンズ(31.7径)使用可能
・鏡筒回転機構付き台座
・ソフトケース付属(装着したまま使用可能)
・純正カメラアダプターあり(オプション)

など高級ブランドだと軽く10万円を超える仕様です。(2021.1.27現在同製品は33000円(税・送料込み)です。)

安かろう悪かろうでは困るのですが同社の製品全般にわりと評判が良いので気になっていたのですが、今回ご縁があってスタパにやってきました。

対物レンズはフルマルチコート、写真では分かりませんがレンズの外周は黒のコバ塗りがされていて、プリズムなどもマルチコートされています。

開梱すると中身は写真のものが全てで、接眼レンズが取り外した状態でした。

付属レンズはアイカップがツイストアップするタイプで、眼鏡使用の有無で使い分けます。

このレンズはわりと覗きやすくブラックアウトも出にくいです。

視野もかなり平坦でどの倍率でも視野周辺まで像があまり乱れません。

カタログ値では20倍時実視界2.1°(見かけ視界42°)、60倍時実視界1.1°(見かけ視界66°)です。

通常のズーム接眼と同様、低倍率時の見かけ視界が少し狭いですが、それでも廉価品と比べると広い方だと思います。

上記したように望遠鏡用の接眼レンズが普通に使えます。

かなりたくさん手持ち接眼レンズで互換性を試しましたが、ほとんど無限遠での合焦が可能でした。

ダブルスピードフォーカスはたいへん滑らかで指一本で回すことができ、とても快適にピント調整ができます。

取り付け台座にはカメラネジ(メス)が2か所、一方が3/8″と兼用になっています。

取り付け台座は三脚に取り付けた状態で鏡筒の回転が可能になっています。

ある程度の高級機では当たり前のようですが、赤道儀に載せたいときや冒頭の写真のように片持ちフォーク式経緯台に搭載する場合は必須な機構です。

付属の対物レンズキャップは開いたときにぶら下がるタイプです。

鏡筒先端部はフードが伸ばせるようになっています。

フードの出し入れは硬くなく緩くなく、ちょうど良い感じです。

フードには対象導入の補助用に簡易的な照準用の溝が入っています。

付属のソフトケースは肩掛けストラップ付で携帯に便利です。

ケースをつけたまま三脚に取り付け、フタを開いて観察することが可能です。

ただしこの状態だと対物レンズキャップが使用できないことと、鏡筒回転がほとんど利かなくなるので、天体観測用としては少し不便です。

以上、簡単な開封レビューでした。

いろいろ使ってみた結果を次回以降に レビュー したいと思います。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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SVBONYのフィールドスコープSV406Pを使う その1 への2件のフィードバック

  1. hoso のコメント:

    いつも楽しく拝見してます。口径が8cmと大きいので気になっているのですが、眼視で対象天体を確認したのち、電子観望は可能でしょうか。もしお時間がありましたら教えて頂きたいです。

  2. スタパオーナー のコメント:

    hosoさま
    いつもありがとうございます。
    SV406Pを使った眼視+電視の観察については追々掲載予定です。
    もう少しお待ち下さいませ。
    とは言え先に概要だけ、
    眼視は同クラスED仕様の天体望遠鏡と較べると少しコントラストが落ちます。
    アクロマート仕様だと色収差が少ない分快適です。
    電視はバックフォーカスが小さいため同社のSV305やASI294などのように31.7スリーブの後にセンサーが付いているタイプは合焦しません。
    ASI120MMやQHY5Ⅱなどのように31.7径のタイプで、センサーがスリーブの中に入るようなタイプなら合焦可能です。
    詳しくは追って報告させて頂く予定です。

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