ペルセウス座というと以前紹介した二重星団や、夏のペルセウス座流星群が有名ですが、このペルセウス座α星(ミルファク)周辺も双眼鏡だとかなり見ごたえのある星群があります。(当初ペルセウス座α星をアルゲニブと表記していましたがミルファクの間違いでした)
アルゲニブはカシオペアから二重星団の方向の延長上にあります。
双眼鏡を振って行くと二重星団周辺の繊細で豪華な星の群れとはまた違った明るめの星がバラバラとばらまかれた感じの星群があって、見え方の違いを楽しむことができます。
本シリーズの教科書的な本「Binocular Highlights」ではこの星群の中にガチョウの星列があると書いてあるようなのですが、なかなかうまく見付けることができません。
私には一筆書きのようにウネウネとしたヘビか「So」と書いてあるように見えるのですがいかがでしょう。
まあ、あまりこじつけで何かの形にたとえた星列を作らなくても充分に見ごたえのある星群だと思います。
実はペルセウス座のこの付近はメロッテカタログに登録された、Mel.20というナンバーが付いた散開星団なのだそうです。
散開星団としてはかなり地球に近い大型のものと言えますが、それなら星群として当然と言えば当然ですね。
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大阪府吹田市から失礼します。
この領域はBinocular Highlightsではペルセウス座α星アソシエーションとして紹介されています。私の近所から肉眼で確認できるのは,1.8等のα星だけなのですが,10×42の双眼鏡を向けてみると,やたらと星の密度が高い領域に行き当たりました。暗い星が見えにくいせいか,カナダガンの形もくっきりと確認できました。おそらくstapaさんの環境では星が見えすぎて,かえってわかりにくいのではないかと想像します。以下,Binocular Highlightsの該当部分の引用です。
ペルセウス座α星アソシエーション
星の集団の大きさは様々だ。暗い空に大望遠鏡がないと全く見えない様なちっぽけな塊から,双眼鏡あるいは肉眼で見ても印象的な星々の大群まである。後者の好例はペルセウス座α星を含む星の集団である。冬の夕暮れに双眼鏡で見ると素晴らしく,とくに都会の明るい空で満足するほかない人々には格好の対象だ。これは視線方向に偶然星が集まったものではない。これらの星々の距離と運動方向を測定することにより天文学者が明らかにしたのは,これがアソシエーション,つまり散開星団に似た若い星の群れではあるが,もっと大きくて重力的に結合していない集団だということだ。
ペルセウス座α星アソシエーションは,7等級より明るい20個以上の星がペルセウス座α星とδ星の間の細長い3度の区域の中に集まっているのが見所だ。それは双眼鏡で見ると目を見張るような光景だ。おそらく私がカナダ人だからだと思うが,この星団を見るたびに首の長いカナダガンの輪郭をたどらずにはいられない。私たちの目と脳には,避けられない生来の傾向があって,無秩序な星の配列から意味のある形を想像してしまう。ひょっとすると人は誰でもこれらの星々の中に思い思いの形を見るのだろう。
(ビノ訳)
突然失礼いたします。ペルセウス座アルファ星の名は、ミルファクではないでしょうか。アルゲニブは、ペガスス座のガンマ星の名ではないでしょうか。
パパ5号さま
ご指摘ありがとうございます。
間違いを訂正させて頂きました。
今後ともよろしくお願いいたします。