いるか座もや座の近くにある小星座です。
いるか座は海の遠くの方でピョンと飛び上がったイルカをイメージできる形をしています。
この星座、紀元前1200年頃にはすでに認知されていて、古くから多くの人に「ピョンと飛び上がったイルカ」として支持されてきたのだと思います。
神話でイルカが登場するものがあると、みなこのいるか座が割り当てられるという、都合のよい使われ方をしています。
小さな星座ですが形のきれいさ、由緒正しさなどから名作の部類に入る星座だと思います。
余談ですがこのいるか座の口に当たる先端の星(γ星)はきれいでかわいらしいという表現がぴったり来る二重星です。
機会があればぜひ望遠鏡を向けたみたい星のひとつです。
さてこのいるか座、暗い星ばかりなのですが、空のきれいなところでは菱形の星の並びがすぐに目について、いるか座を見つけることができます。
日本でも目に付く人が多かったのでしょう・・「菱星」(ひしぼし)と呼ぶ地方が多かったそうです。
双眼鏡で見るとこの菱形がすっぽり見えますが、肉眼ではあまりハッキリ
見えなかった星たちもたくさん見えて、かえって菱形が分かりにくくなって
しまいます。
私には大型のパラボラ望遠鏡のように見えてしまうのです。
既成の星座の配列にとらわれず、現代ならではの自由な発想でそんな見立てがあっても良いと思うのです。