ABK065 おうし座 プレアデス星団(M45) 分類:メシエ天体、散開星団

冬の星座の中で真っ先に昇ってくるのはぎょしゃ座とおうし座ですが、周極星に近いぎょしゃ座よりもおうし座のほうが季節感がある気がします。

おうし座の中でも「すばる」(プレアデス星団:M45、写真の丸で囲んだ1の部分)は真っ先に昇ってくるので冬の星座ということにはなっていますが、10月くらいから観察ができる対象です。

すばるは小さな双眼鏡でも楽しむことのできる数少ないメシエ天体の一つでもあります。

あまりにも有名で紹介するまでもないのですが、紹介しないのも不自然と思いABKカタログに登録しておきます。

高倍率の望遠鏡よりも10倍くらいの双眼鏡のほうが見ごたえがあって充分に楽しむことができます。

440光年彼方にある若い星たちの集団で、代表的な散開星団と言えます。

すばるが面白いというと、つい6連星の部分ばかりを見てしまうのですが、すばるの周辺にはかなりたくさんの星があって、すばるを抜きにしてもかなり面白い星列があります。

望遠鏡で見ていると絶対に気がつかない楽しみ方だと思います。

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ABK065 おうし座 プレアデス星団(M45) 分類:メシエ天体、散開星団 への2件のフィードバック

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  2. ビノ のコメント:

    おうし座を見るときは,必ずここに立ち寄るべし。あまりにも有名なプレアデス星団ですが,この冬は曇天続きのせいで,まだ2回くらいしか見ていません。おうし座のアルデバランとヒアデス星団からたどれば位置は簡単にわかるのですが,何せ大阪の空ですから,プレアデスが肉眼で見えることはまずありません。家の周りは街灯だらけでとうてい星見はできないので,ちょっと歩いて近くの公園まででかけます。双眼鏡で見るプレアデスの美しさは,本当に直に見たものでないとわかりませんね。本の写真で見ると,露光時間が長いせいで明るい星が大きく写ってしまい,双眼鏡で見た印象とはかなり違います。Stapaさんは,あやうくこの星団をABKカタログから省略してしまうところだったようですが,私の様な都市近郊から夜空を見上げる者にとっては,格別の見所です。
    以下はBinocular Highlightsからの抜粋です。

    プレアデス星団
    双眼鏡で見て印象的な領域を集めた全天一覧なら,必ずプレアデスを先頭近くに入れているに違いない。この星団の誉め言葉はどれもとうの昔に使い果たされている。いわく「壮観な」,「息を飲むような」,「目の覚めるような」等々。いずれもその通りだが,陳腐な表現に堕している。こんな使い古された言葉では,普通に双眼鏡で見た通りのプレアデスの美しさは絶対に伝えきれない。その光景を心底味わうには,直に経験するしかないのである。
    この星団のもっとも明るい5星は「小さな柄杓」の形に並んでいる。しかし私にとってその光景を格別なものにしているのは,輝星を取り囲んで散りばめられた淡い星々の方なのだ。とくに楽しいのは,柄杓の柄の部分の下にカーブして並ぶ5つの7等星と,密着して非常に分離しにくい8等級の二重星(South 437)だ。こちらはお椀の真ん中にある。
    プレアデスと肩を並べるのは,土星の環と月のクレーターくらいしかない。いずれも生涯続く天文学への興味に火をつけることだろう。Leslie Peltierが有名な自叙伝『星の来る夜』の中で語るところによれば,1905年,子どもの頃に台所の窓からこの星団をじっと見つめていたことが,彼が生涯たどった星明りの道への出発点だったという。おそらくプレアデスを一目見れば,貴方も気持ちを揺り動かされることだろう。
    (ビノ訳)

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