おうし座というと天文ファンの方はとにかく「プレアデス」「ヒアデス」が
思い浮かび、その次にM1(カニ星雲)くらいしか思い浮かばないかも知れません。
天文雑誌だと双眼鏡で楽しもうのページにカニ星雲が紹介されていたりして
驚いてしまうのですが、このカニ星雲、確かにスタパだと双眼鏡でもそこに
あるとわかっていれば存在を見付けることはギリギリ可能です。
でも断じて言いますが「双眼鏡で楽しめるような見え方は絶対にないです。」
口径10cmとかの双眼望遠鏡なら別ですが、5cmくらいの双眼鏡では無理です。
どう考えても双眼鏡で見てガッカリさせて高級な機材を買わせるようにしむける
陰謀に思えてきます。
それではABK流のおうし座の楽しみ・・
おうし座は双眼鏡だと「プレアデス」「ヒアデス」ばかりに目がいってしまう
のですが、わりに星の多いあたりですからこだわらずに眺めているといろいろな
星列があって楽しめます。
写真の○で囲んだ3のκ星のあたりには・・・
ちょっと特徴的な星列があります。
ヒアデスの近くなので目立ちませんが、単独であったらかなり面白いと思える
星列です。
ヒアデスのVの字からは少し離れているのですが、おうしの耳のように見えて
面白いです。
おうし座κ牡牛の耳星列と呼びます。
追記 2016.10.13
このおうし座κ付近の星列は本場アメリカでも注目されていて、STAR(Small Telescope Asterism Roster)カタログ(小望遠鏡向けのアステリズム29箇所が紹介されています。)でも「Davis’ Dog」(デイビーさんの犬)として紹介されています。
(コメントを頂いている「やっさん」さまもご自身のサイトで紹介されています。)
胴長のダックス系のワンコが元気よく走っていると言われればそんな感じもします。
それでも個人的にはヒアデスとの位置関係や大きさから「牛の耳」の方がしっくりきます・・・
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