りゅう座の頭は4つの星で作られる不等辺四角形で、7度の視野にスッポリ収まる大きさです。
この不等辺四角形の星々は明るさがそれぞれ違っていて
γ(ガンマ):2.2等星 β(ベータ):2.8等星
ξ(クシー):3.7等星 ν(ニュー):4.1等星(4.9等星×2の二重星)
とこの四角形のほぼ中央にある星が5.8等星になっています。
おおざっぱに2等星、3等星、やや明るめ4等星、やや暗め4等星、6等星という並びです。
なのでりゅう座の頭を見ると、どの星まで見えるかによって、今日の空のコンディションがおおかた分かる(見ることのできる最微星を知ることができる)という便利なスケールになっているのです。
ν星が二重星でなかったら、2,3,4,5,6と綺麗なスケールになってくれたのでしょうが、双眼鏡の視野にスッポリ収まる範囲でこれだけ分かりやすく揃っているスケールはめずらしいので便利に使えます。
ところでこのν星、写真では分かりにくいですが、上に書いたように4.9等星の星が2個並んだ2重星です。
低倍率の双眼鏡だと二重星というより微妙に伸びた感じに見えてしまうことが多いです。(8倍以上でしっかり固定すれば見えます。)
ただ、双眼鏡で見ると一つに見えないため肉眼で見たときのイメージより少し暗く、つまり4.9等星がふたつあるという感じに見えて、雰囲気が変わるのが面白いです。