今日は近畿地方を台風7号が縦断。
この影響で風雨は激しくないものの終日曇りときどき雨の一日でした。
さて「双眼で観察会」の続き、今日からは季節別に観察会でお奨めの対象を紹介して行きます。
5.「双眼鏡で観察会」の実際
5-4.季節別「双眼鏡で観察会」で観る対象
以下に季節毎のお奨め対象を紹介します。
紹介する対象の多くは以前にスタパが作成した「双眼鏡で楽しむ星空」というサイトで紹介しているABKカタログから引用してリンクいます。
5-4-1. 夏編
1)使い方練習用恒星
・夏の大三角のベガ、アルタイル、デネブとさそり座アンタレス
2)きらめきと色の違いの観察
色の違いで分かりやすいのは
・ベガとアンタレス
・アンタレスとさそり座δ星
アンタレスは双眼鏡の同一視野内にσとτがヤジロベイのように「へ」文字型になって見えます。(ABK001)
少し暗いですがどちらも青白い星なのでアンタレスの赤味が際立って見えます。
きらめきについてはさそり座のμ1-μ2のペア(ABK003)がお奨めです。
写真では明らかに左側のμ2のほうが暗いですが、比較的低空に見えるこの二星はシンチレーションの影響で大きく瞬くことが多く、ときには明るさが逆転して見えます。
日本では明るさを競うように瞬くので「すもうとり星」とよぶ地方もあったそうです。
その他スピカやアルクトゥールスなどが低空にあるとキラキラ瞬く様子が観察できます。
3)小星座と星座の一部分の観察
双眼鏡向け小星座として
・や座(ABK027)
・いるか座(ABK028)
・かんむり座
星座の一部分としては
・へび座の頭(ABK006)
・ベガ(落ちるわしという意味)が分かるεとζで作る小三角(ABK030)
4)双眼鏡向けの星雲星団
・さそり座の散開星団 M6とM7のセット(ABK004)
・や座近く(実際はこぎつね座)のコートハンガー星団(Cr399)(ABK023)
・条件が良ければいて座の干潟星雲(M8)やM24付近のスタークラウド(ABK021)
5)お奨めアステリズム
・ポニアトフスキーの小ヒアデス(ABK009)
(へびつかい座に位置する廃止星座)
・たて座-わし座境界部の「たれパンダ星列」(ABK018)
夏は条件さえよければ天の川クルーズをするだけでも充分楽しいのですけれどね・・・